1日の香港市場は香港特別行政区成立記念日により休場。
休場明け2日の香港株式市場でハンセン指数は大幅に続伸。終値は前営業日の6月30日比697.00pt高の25,124.19ptだった。景気回復期待から上海総合指数が5カ月半ぶりの高値を付け、香港に上場する中国銘柄にも買いが広がった。米国上場の中国企業による香港への重複上場が相次いでおり、市場では「潤沢な投資資金が香港に流入している」との観測が根強かったよう。香港警察が1日に「香港国家安全維持法」に違反した容疑で10人を逮捕したと伝わったが、「織り込み済み」との見方も多く市場の反応は限られた。中国ネットサービスのテンセント(00700)や出前アプリの美団点評(03690)が上場来高値を更新。手数料収入増加など業績拡大への期待から、香港取引所(00388)も上場来高値となった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで50億8500万香港ドルの買い越しだった。
2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比92ドル39セント高の25,827ドル36セントで取引を終えた。6月の雇用統計が市場予想以上に改善したのを好感した買いが優勢だった。ただ、新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念は強く、買い一巡後は上げ幅を縮めた。
本日の香港株式市場でハンセン指数は続伸か。前日の米株式相場が上昇したことが支えとなろう。ハンセン指数は3月の高値25,303.78ptを意識した動きとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
堅調展開継続か。新車販売台数回復も追い風に
2日の中国本土株式市場は続伸。上海総合指数の終値は前日比64.5883pt高の3090.5693pt、深セン成分指数の終値は同156.524pt高の12,269.488ptだった。今週発表された中国の経済指標が軒並み改善しており、中国景気回復への期待が続いたほか、当局の相次ぐ金融安定化策も投資家心理の支えとなった。上海市場と深セン市場を合わせた売買代金は1兆799億元となり、3月10日以来の1兆元超えとなった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで171億1600万元の買い越し。個別では、美的集団(000333)、ハイクビジョン(002415)、貴州茅台酒(600519)、中国中免(601888)、江蘇恒瑞医薬(600276)、三一重工(600031)などが買い越しとなり、宜賓五糧液(000858)、格力電器(000651)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場は利益確定売りをこなしながら堅調な展開が継続か。中国や米国で経済回復の動きが鮮明化していることはプラス材料となろう。中国汽車工業協会は2日、6月の新車販売台数が前年同月比11%増の228万台の見通しだと発表した。前年同月実績を上回るのは3カ月連続で、2ケタの伸び率は2カ月連続となる。新型コロナウイルスの感染拡大で景気が落ち込むなか、政府のテコ入れ策が需要を押し上げた格好となっており、関連銘柄の後押し材料となりそうだ。
(マーケット支援部 井上)