19日の香港株式相場は続伸。ハンセン指数の終値は前日に比べ453.36pt(1.89%)高の24388.13ptと、11日以来の高値だった。新型コロナウイルスのワクチン開発進展への期待から、18日の米株式相場が大幅高となったことが香港市場でも好感された。香港のハンセン・インデックス社が18日の取引終了後に発表した指数構成銘柄の基準見直しで、アリババ集団など種類株発行企業の指数組み入れに道が開けたことも投資家心理を強気に傾けた。香港メーンボード(東証1部に相当)の売買代金は前日比15%増の1259億香港ドル。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで12億2500万香港ドルの買い越しだった。
19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前日比390ドル51セント(1.6%)安の24206ドル86セントで取引を終えた。前日に911ドル上昇した後とあって幅広い銘柄に利益確定売りが出た。
新型コロナウイルスのワクチン開発の不透明感を強める材料が出て、引けにかけて売りが加速した。
本日の香港株式市場でハンセン指数は反落か。米株式市場が軟調展開だった流れを受け、利益確定売りが優勢との展開となりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
もみ合いか。政策期待が支えも上値は利益確定売りに抑えられよう
19日の中国本土株式市場は堅調な展開となり、上海総合指数は前日比0.81%高の2898.58pt、深セン成分指数は1.21%高の11052.85ptで取引を終了した。新型コロナウイルスのワクチン開発の進展期待を背景に、中国市場でも買いが入ったほか、週末から全国人民代表大会(全人代)の開幕を控え、政策期待も相場を支えた。台湾のTSMCが華為技術(ファーウェイ)への出荷を停止すると伝わったが、TSMCがこれを否定したことで、三安光電(600703)など半導体セクターが大きく買われた。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで36億9900万元の買い越し。個別では、江蘇恒瑞医薬(600276)、三安光電(600703)、海天調味食品(603288)、ラックスシェア(002475)、美的集団(000333)、歌爾(002241)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(600519)、中国国旅(601888)、格力電器(000651)、宜賓五糧液(000858)、新希望六和(000876)などが売り越しとなった。
本日の中国本土株式市場はもみ合いか。全人代の開幕を22日に控え、政策期待が支えとなる一方で、主要株価指数は直近の高値水準となっており上値は利益確定売りに抑えられそうだ。
(マーケット支援部 井上)