18日の香港株式相場は5営業日ぶりに反発。ハンセン指数の終値は前週末に比べ137.30pt(0.57%)高の23934.77ptだった。前週末の原油先物相場高や、アジア時間18日の米株価指数先物の上昇を好感した買いが入った。一方で、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)への米国の制裁強化で米中対立への警戒が再燃し、相場の上値は限られた。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで13億5300万香港ドルの買い越しだった。
18日の米株式相場は3日続伸。ダウ工業株30種平均は前週末比911ドル95セント(3.9%)高の24597ドル37セントと4月29日以来の高値で終えた。新型コロナウイルスのワクチン開発への期待が強まり、景気敏感株を中心に幅広い銘柄に買いが優勢となった。米連邦準備理事会(FRB)などによる追加経済対策が景気を支えるとの観測も買いを誘った。
19日の香港株式市場でハンセン指数は続伸か。前日の米ダウ工業株30種平均が大幅高となり、運用リスクを取りやすくなった投資家の買いが先行しよう。原油相場の上昇なども関連銘柄への買いを後押ししそうだ。ハンセン・インデックシズ(HSI)は18日引け後、「種類株」を発行するなど加重投票権(Weighted Voting Rights:WVR)構造を採用している銘柄や香港にセカンダリー上場する銘柄について、ハンセン指数、中国本土株指数(旧H株指数)の組み入れ対象に追加すると発表した。この組み入れ基準変更は、8月の次回定期見直し時から適用する方針で、今後アリババ集団(09988)や小米集団(01810)、美団点評(03690)といった大型株も組み入れ対象となる。3社は、毎月の売買上位の常連で、市場には3社が指数に採用された場合、パッシブ運用のファンドに37億ドルの資金が流入する可能性があるとの見方もあるようだ。
(マーケット支援部 井上)
堅調な展開か。海外株高、原油先物相場の上昇を好感か
18日の中国本土株式市場で主要指数はまちまちの展開。上海総合指数は前週末比6.9589pt(0.24%)高の2875.4176pt、深セン成分指数は同43.747pt(0.39%)安の10921.145ptで取引を終えた。商品先物相場の回復を受け資源・素材株に買いが入った。新型コロナウイルスの感染拡大で延期になっていた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の開幕を週内に控え、政策の恩恵を期待する買いも広がった。一方で、米中対立への警戒感からハイテク株には安いものが多かった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで34億400万元の買い越し。個別では、貴州茅台酒(600519)、江蘇恒瑞医薬(600276)、伊利実業集団(600887)、三一重工(600031)、ラックスシェア(002475)、美的集団(000333)、歌爾(002241)が買い越しとなり、格力電器(000651)、宜賓五糧液(000858)、新希望六和(000876)が売り越しとなった。
本日の中国本土市場は堅調な展開を想定。米中対立への警戒は残るものの、海外株高や原油先物相場の上昇を好感する動きとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)