2日の香港株式相場は反発。ハンセン指数の終値は前日比194.27pt(0.84%)高の23280.06ptで、この日の高値で取引を終えた。米株価指数先物の上昇を受け、投資家のリスク回避姿勢が後退した。上海、深セン市場が堅調だったのも香港銘柄への買い安心感につながり、ハンセン指数は午後に上げ幅を広げた。
2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発。前日比469ドル93セント(2.2%)高の21413ドル44セントで終えた。トランプ米大統領が主要産油国の減産を示唆して米原油先物相場が急上昇し、投資家心理が改善した。直近2日間のダウ平均の下げ幅は1400ドル近くとなった後とあって、自律反発狙いの買いも入った。トランプ米大統領がCNBCテレビやツイッターで「サウジアラビアとロシアが1000万バレルの減産で近く合意する」との見通しを示した。減産幅は1500万バレルに達する可能性もあるという。これを受け原油相場が急騰。米経済で比重が大きいエネルギー企業の資金繰り悪化への懸念が後退し、幅広い銘柄に買いを誘った。
本日の香港市場は戻りを試す展開か。原油高を背景に資源関連銘柄中心に買い戻しの動きが広がりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
堅調な展開か
2日の中国株式相場は反発。上海総合指数の終値は前日比46.1164pt(1.68%)高の2780.6379pt、深セン成分指数の終値は同227.368pt(2.28%)高の10179.204ptで取引を終了した。中国国内の生産再開が進んでいるのに加え、中国政府による景気対策期待が根強く、指数を支えた。世界の株式相場のなかでも底堅さが目立つ上海株に海外投資家が買いを入れるとの期待も強まり、指数は朝方の売り一巡後は一本調子で上げ幅を拡大し、この日の高値で引けた。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで43億3200万元の買い越し。個別では、貴州茅台酒(600519)、江蘇恒瑞医薬(600276)、海天調味食品(603288)、三安光電(600703)、三一重工(600031)、ハイクビジョン(002415)、ラックスシェア(002475)などが買い越しとなり、中国国旅(601888)、格力電器(000651)、宜賓五糧液(000858)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は堅調な展開を想定。ストックコネクトを通じた海外投資家の買い越しスタンスが投資家心理の支えとなりそうだ。
(マーケット支援部 井上)