13日の香港市場でハンセン指数は3日ぶりに反落し、0.33%安の27730.00ptだった。中国の新型肺炎の感染者数が認定基準の見直しにより急増し、先行き不透明感から利益確定売りが優勢だった。半面、時価総額の大きい一部のハイテク株が下支えとなった。中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、成約ベースで28億6800万香港ドルの買い越しだった。
13日の米国市場でダウ平均は反落し、前日比128ドル11セント(0.4%)安の29423ドル31セントで終えた。新型肺炎の感染認定基準の変更で、中国の感染者数が急増したことを受け、感染の収束に時間がかかるとの懸念からリスク回避目的の売りが出た。主要株価指数が前日に過去最高値で終えており、利益確定売りも出やすかった。
本日の香港市場は、一時はペース鈍化かと伝わっていた新型肺炎の感染拡大に対する警戒感が再び強まっており、売り優勢の展開を予想する。
(マーケット支援部 飯田)
個別銘柄を物色する展開か
13日の中国市場で上海総合指数は8営業日ぶりに反落し、0.71%安の2906.0735ptだった。新型肺炎の発生地である湖北省で肺炎感染の認定基準が変更となったため、新規感染者数は急増し、さらに、湖北省の企業の休業が2/20まで延長するとの発表も重荷となった。もっとも、指数が前日まで7日続伸していたこともあり、利益確定目的の売りが出やすかった。深セン成分指数も0.70%安の10864.32ptだった。
香港から中国本土株に投資する「滬股通(上海コネクト・ノースバウンド)」と「深股通(深センコネクト・ノースバウンド)」は、合わせて成約ベースで7億9100万元の買い越しだった。
個別では、上海機場(600009)、中国国旅(601888)、宜賓五糧液(000858)、珠海格力電器(000651)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(600519)、内蒙古伊利実業(600887)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は、新型肺炎の長期化を気にした動きが想定されるものの、在宅率の高まりから、ネット関連やゲーム関連、医療関連銘柄が物色される可能性もあろう。
(マーケット支援部 飯田)