6日の香港市場でハンセン指数は0.79%安の28226.19ptで終えた。米軍がイラン革命防衛隊の司令官を殺害したことを受け、3日の米株式相場が中東情勢の悪化懸念から下落し、香港市場でも運用リスクを回避する売りが優勢だった。一方で、中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、成約ベースで18億8300万香港ドルの買い越しとなった。
6日の米国市場でダウ平均は前週末比68ドル50セント(0.2%)高の28703ドル38セントで終えた。米国とイランの対立激化を警戒する売りが先行したが、原油先物相場が一時下げに転じると投資家のリスク回避姿勢が和らいだようだ。
本日の香港市場は米株式市場の反発を受け、投資家のリスク回避姿勢が和らぐと予想される。一方で、イラン政府は5日、欧米などと結んだ核合意の制限を破り、ウランの濃縮活動を無制限に進めると宣言していることから、中東情勢の様子見姿勢も強く、上値は限られよう。
(マーケット支援部 飯田)
底堅い展開か
6日の中国市場で上海総合指数の終値は0.01%安の3083.4083ptだった。米国とイランの対立激化を受けて中東の地政学リスクが警戒され、持ち高調整の売りが優勢となった。半面、石油株やEV関連銘柄などに買いが入り、下値は限られた。深セン成分指数は0.39%高の10698.27ptと5営業日続伸となった。香港から中国本土株に投資する「滬股通(上海コネクト・ノースバウンド)」と「深股通(深センコネクト・ノースバウンド)」は、合わせて成約ベースで43億5500万元の買い越しとなった。個別では、貴州茅台酒(600519)、中国建築(601668)、美的集団(000333)、杭州ハイクビジョン(002415) などが買い越しとなり、江蘇恒瑞医薬(600276)、三一重工(600031)、興業銀行(601166)、宜賓五糧液(000858)、珠海格力電器(000651)などが売り越しとなった。
本日の中国市場は中東情勢の悪化懸念はくずぶるものの、前日の米国市場の反発と1/15に予定されている米中の貿易協議「第1段階」合意文書への署名を控え、底堅い展開となろう。
(マーケット支援部 飯田)