31日の香港市場でハンセン指数は堅調スタートとなろうが終盤にかけては上値の重い展開か。序盤は昨晩の欧米株高とADR高が安心感を誘い、買い優勢の展開となるだろう。昨日中国人民銀行(中央銀行)が住宅ローンの条件緩和を発表したことも政策期待を誘う材料。ハンセン指数は一時的に年初来高値水準である25,000pt台乗せを試すとみられる。ただ、上昇ピッチの速さに対する警戒感も意識されやすい。明日(4/1)発表予定の中国の3月製造業購買担当者景気指数(PMI)が見送り材料として捉えられやすく、終盤にかけては内容を見極めようとする動きも目立つだろう。本日は高偉電子(01415)、福耀ガラス(03606)が上場。
31日の中国市場で上海総合指数は3,800pt台乗せとなるか。昨日、足元で上値を抑えられていた3,700pt台を上回っただけでなく、15年1月高値3,406ptから2月安値3,049ptまでの下げ幅357ptの倍返し水準3,763ptなどのチャートの節目を上抜けたことで強い先高観が意識されやすい。業種別では造船大手2社の統合観測が報じられている。鉄道や電力などを含めた国有企業改革に絡んだ銘柄の動意が予想される。
(檜和田)
住宅ローン規制緩和は好材料も関連銘柄への影響は限定的か
中国人民銀行が30日に発表した個人の住宅ローン規制の緩和は不動産セクターの好材料になるだろう。ただ、万科企業(02202)が30日に4.83%高と大きく上昇するなど先回りの買いも入っており、影響は限定的か。北控水務(00371)は14年12月期で前年比65.5%増益の好決算を明らかにした。
(奥山)