10日の香港市場でハンセン指数は自律反発が予想される。昨日同指数が一時的に心理的節目24,000ptを割り込んだことで相場の底入れへの期待が高まるだろう。昨晩の米株高も買い安心感を誘う材料だ。ただ、本日は中国の2月消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の発表を控える。その結果が相場の方向を左右する公算が大きいため注意が必要だ。CPIが落ち込んだ場合、追加の金融緩和への期待が高まると見ておきたい。中国人民銀行(中央銀行)は14年11月以降、継続的に金融緩和策を実施している。デフレへの懸念が意識された場合、預金準備率引き下げや利下げの実施確度が高まりそうだ。
10日の中国市場で上海総合指数は続伸か。同指数は一時的に2日に付けた戻り高値3,336pt に迫る場面も考えられる。昨晩の米株高と原油や金先物相場の反発が好材料視されそうだ。昨日に続いて銀行株が強含んだ場合、指数の押し上げ効果が期待される。個別では鉄道インフラ関連の動意を予想。国家発展改革委員会幹部がこのほど、鉄道投資について16年以降に民間資本に全面開放されるとの意向を示したもようだ。
(檜和田)
環境関連株の動向に注目
環境関連株の動向に注目したい。中国光大国際(00257)や東江環保(00895)、中箔環保(01363)などは、今年の2月中旬の安値を底にして、1月~2月上旬に付けた年初来高値付近まで株価が回復している。全人代での政府活動報告でも環境関連への投資が示されており、政策期待への思惑もある。
(檜和田)