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今月の特集記事【特集2】ソーシャル&ライブが人気、ネット通販新時代 ~「双11」で盛り上がる中国EC、アリババを追う新興勢力も~

中国でネット通販が盛り上がる季節がやってきた。11月11日の「独身の日」(双11=ダブルイレブン)前後にEC各社が大規模な販促活動を行う。近年の注目はソーシャルECやライブコマースだ。

楽天の1年分を1日で稼ぐアリババ

世界一のネット通販大国である中国。2019年の市場規模(商品+サービス)は前年比16.5%増の10兆6324億元(約164兆8000億円)に上った。BtoC市場ベースで比べると、中国は米国の3.3倍、日本の実に16.8倍の規模だ(経済産業省データより)。中国では小売総額全体の24.3%がネット経由で取引されている(実物商品に限る、20年1~9月期)。ユーザー数は中国のネット人口のおよそ8割に当たる約7億5000万人だ(20年6月時点)。

この市場が最も盛り上がるのは11月11日の「双11」だ。元々はアリババ集団(09988)が09年に開始した「独身の日セール」だが、今やEC各社が参入し「ネット通販の日」として知られている。19年のアリババの流通総額(11/11のみ)は2684億元(約4兆2000億円)だったが、これは楽天の年間流通総額(日本国内、3兆9000億円)を上回る規模だ。1日で楽天の1年以上分を売り上げた形となる。

アリババは、今年の「双11」のセール日数を従来の1日から4日間に拡大する(11/11だけでなく11/1~3も「購入支払日」に加える)。すでに10月21日から予約販売が始まっており、スマホ上ではお祭りムードが垣間見られる。今年の参加者は8億人超となり前年比で約5億人の増加が見込まれる。

ネット通販市場では、アリババ系BtoCの天猫(Tモール)と京東集団(09618)の"2強"時代が長く続いていたが、直近では拼多多(ピンドゥオドゥオ、PDD)の躍進が著しい。共同購入スタイルを貫く同社は、15年の設立からわずか2年で1億人のユーザーを獲得し、18年7月には米ナスダックに上場を果たした。テンセント(00700)の出資を受け入れ、ソーシャル性を重視する微信(WeChat)との親和性も高い。出展品に偽物が多いという問題も徐々に改善し、"業界トップ3"の一角を占めつつある。

アリババの「双11」の流通総額・中国のネット通販市場シェアの推移

口コミ重視のソーシャルEC市場が拡大中

中国のネット通販は、単にPCやスマホ経由でモノを購入する行為から、様々なコミュニケーションやコンテンツ、エンターテインメントなどを介して楽しむショッピングに進化しつつある。その一つが「社交電商」と称されるソーシャルECだ。SNSを活用した方式で、19年の市場規模(取引額)は約2兆元。ネット小売市場の19.4%を占めており、今年は30%に達するもよう。おしゃべり好きで口コミを重視する中国人消費者に合致したスタイルだ。

ソーシャルECは主に四分類される。まずは「共同購入型」。2人以上のユーザーが同じ商品を安く購入する仕組みで、前述の拼多多がこの代表格だ。価格に敏感なユーザーが多く、商品単価は低いのが特徴である。次に「会員アフィリエイト型」。S(サプライヤー)である企業やプラットフォームが、KOL(キー・オピニオン・リーダー)やインフルエンサーなどのb(ビジネス)を活用し、彼らを通じてc(カスタマー)に販売する「S2b2c」という新ビジネスモデルに代表される。中間のbに相当するユーザーがコミッションを取れるのが特徴。代表的企業は19年に米ナスダック上場を果たした雲集(YJ)だ。

「社区・社群型」は、「団長(リーダー)」が微信上でお得な商品情報をシェアし、コミュニティーの中で共同購入を促すモデルだ。最後に「コンテンツシェア型」。KOLが投稿する写真や動画などからECにつなげる手法で、代表格は中国の"インスタ+アマゾン"との異名を持つ小紅書(RED)。ユーザーの8割が女性で、かつ20代の女性が7割を占めており、テンセントやアリババも出資する有望企業だ。

"ワンホン"が引っ張るライブコマース

中国のネット小売市場とソーシャルEC市場の推移

もう一つ人気を集めるのは「直播電商(ライブコマース)」。「網紅(ワンホン)」と呼ばれるネット・インフルエンサーがライブ動画で商品を説明し、購入につなげる即売スタイルだ。画面には購入ページへのリンクがあり、ワンストップで買い物ができる。19年市場規模(取引額)は前年の約3倍の4512億元。20年は1兆1000億元超に拡大し、22年にはネット小売市場の約2割を占める見通しだ。

配信プラットフォームは、EC系(淘宝直播、京東直播など)と動画系(抖音、快手など)に大別される。最大手はアリババ系の淘宝直播(タオバオライブ)。19年の取引額は2000億元で、20年目標額は5000億元とされる。20年4~6月期で前年同期比100%超の成長を遂げており、「双11」効果が見込める年後半も拡大傾向が続くだろう。

著名インフルエンサーである李佳琦(Austin)が10月21日に行ったライブコマースの閲覧者数はなんと1億人超。売れ筋は化粧品やスキンケア製品だ。淘宝直播全体では、同日の「双11」セール開始からわずか10分で昨年のライブコマースの取引総額を超えたとされ、すさまじい盛り上がりを見せている。

中国ECの新分野

(上海駐在員事務所 奥山)

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