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中国からの便り

第199回:円安で得する人損する人 頭の中は「白菜価格」?

上海の物価水準(2022年9月時点)

「カネは世につれ、世はカネにつれ」――。往年の名文句(?)を今ほど実感する時はないだろう。カネはカワセに置き換えてもいいかもしれない。そう、世界的に加速する米ドル高だ。

日本では24年ぶりに1ドル=140円を超えたことが大きな話題になっているが、ここ中国でも9月中旬に1ドル=7元の水準を突破し、「元安ドル高」が意識されている。もっとも、中国に住む日本人としては正直ピンとこない。我々がより重視するのは人民元と日本円のレート。実はこちらも大変なことになっており、1元=20円を突破して「円安元高」が進んでいる。この水準は2015年以来のことだ。

ちょうど10年前の2012年は1元=12円程度だった。中国の物価も今ほどは高くなく、日本からの出張や旅行では円高メリットを享受できた気がする。1万円を両替すれば800元程度になったものだ。だが、今や500元にも満たず、1万円の価値の下落を否応なく実感してしまう。物価は上昇中なのでさらに目減り感が増す。なかなか厳しい時代である。

中国の日常生活ではもちろん人民元を使用しているが、頭の中でつい円換算してしまう。最近は1元=20円でサクサク計算。上海の地下鉄初乗り料金は3元(60円)と安い。タクシーの初乗り料金16元(320円)も許容範囲。ただ、スターバックスのトールラテは33元(660円)で、日本の455円よりかなり高い。私にとっては"高嶺の花"だ。上海でも人気のラーメン店「一風堂」では、定番の「赤丸新味」が55元(1100円)。こちらも日本より高いだろうか。

そして上海ディズニー。例えば国慶節連休のピーク時に行くと、1日パスポート券が大人1人659元(1万3180円)。家族3人で行くと食事代やお土産代を合わせて軽く5万円は超えてしまいそうだ。

この「円安元高」は日本であまり報じられていないと思う。理由としては、新型コロナ対策に伴い日中間の移動がほぼストップしていることが挙げられよう。庶民レベルではメリットやデメリットを感じる場面が少なく、大きな話題になりにくいようだ。もちろん企業経営面では大きな影響を受けているところも多数あるのだが。

中国では現在、不要不急の海外渡航が厳しく制限されており、公務や出張、留学など特別な事情がない場合は事実上の出国禁止だ。パスポートの新規発行や更新すら断られるほど。それゆえ、中国人の訪日旅行はほぼゼロである。

仮にこの為替レート下で海外旅行が解禁されれば、日本は空前のインバウンド需要に沸くだろう。中国人の間では、温泉やご当地グルメ、文化体験など興味の幅が広がっているが、やはり元高メリットによる「爆買い」は外せない。

知り合いの中国人が先日、SNS上で「日本のモノが全て『白菜価格』に見える」とつぶやいていた。これは、もともと安い、あるいは本来の価格よりもだいぶ安いバーゲン価格を指すのに使われる中国語表現。高品質・低価格でコスパが抜群に良い日本製品は、直近の元高でおトク感がさらに増している。

一方、とある在留邦人は、人民元建て給与を夜な夜な頭の中で円換算しているという。円ベースでは一見、給与がアップした......感じがするらしい。1万元を円に「脳内換金」してみると、10年前は12万円、今なら20万円。おぉ、確かに増えている!なるほど......バーチャル財布で懐もホカホカ。この気持ち、私もよ~く分かります。

(東洋証券上海駐在員事務所 奥山 要一郎)

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