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中国からの便り

第186回:香港で久しぶりに芸能ブーム、コロナ禍での安らぎと楽しみ

「MIRROR」のメンバー、アンソー・ローの誕生日を祝う応援広告の前に大勢の人が集まった。

2021年の年明けから12人の男性人気アイドルグループ「MIRROR」が香港で久しぶりに芸能ブームを巻き起こし、社会現象となった。日本の人気ドラマ「おっさんずラブ」のリメイク版を始め、ドラマとテレビ番組に頻繁に出演し、歌手としてもライブを開催するなど活発な活動で、メンバーが家庭用品から高級ブランド品まで様々なCMに起用されている。今年上半期の広告契約社数は100社を超え、その人気ぶりが際立つ。

1980~90年代は香港の流行文化の絶頂期と言われている。当時の香港映画とミュージックが中華圏や東南アジアまで影響力を広げ、ジャッキー・チェン(成龍)やアラン・タム(譚詠麟)などのビックスターは今でも高い知名度を誇っている。ただ、21世紀以降、香港の芸能業界は世代交代が進まず、「ソフト・パワー」と誇っていた香港の映画・音楽業界が衰退の一途をたどっていた。

ようやく近年になって、ネットメディアなど新勢力が台頭し、その香港の流行文化に復活の兆しが見え始めた。デビュー3年目のアイドルグループMIRRORは今、若年層を中心に注目を集めている。同グループは、香港の新興テレビ局「ViuTV」の公開オーディション番組「全民造星(Good Night Show)」で選出された20代から30代前半の男性12名のメンバーで構成されている。近年、日本と韓国では多人数アイドルグループがブームを巻き起こしているが、香港ではMIRRORが初の多人数アイドルグループと言える。同メンバーはかつての「ビックスター」と比べて、オーラとスター性に欠けるとの辛口評価が多い一方、複数人いることで各方面へのプロモーションが容易となり、ファンの選択肢が広がったことがブームにつながったようだ。近年は、社会不安とコロナ禍の二重苦に見舞われた市民に安らぎと楽しみを与えたこともMIRRORブームを誘発したのかもしれない。19年の民主化活動は、香港社会に分裂を引き起こした。「民主派・抗議者寄り」と「親中派・警察寄り」に分断され、多くの家族、友人同士で意見が対立し、親密な関係が壊された。また、長引くコロナ禍で域内の雇用情勢が著しく悪化し、生活に苦しむ市民も急増した。MIRRORの番組、ドラマを楽しく視聴することで、市民は一時的に政治と経済への不安な気持ちが癒されたのかもしれない。

メンバーの努力に励まされた若者も多いと聞く。日本の「ゆとり・さとり世代」と類似して、香港では「廃青」(夢も目標もない駄目な若者)と呼ばれる若者が増えている。世界一住宅価格が高い都市と言われている香港では、多くの人々にとってマイホームは夢のまた夢だ。一所懸命働いても一生マイホームの購入は叶わないと悟り、夢を諦める若者も多い。MIRRORは結成当初、決して順風満帆ではなかった。当初は「歌もダンスも中途半端」、「3年後はエンタメ業界に残れるわけがない」など辛辣な批判が多かった。それでも、メンバーは絶えず芸を磨き、夢を諦めず努力と根性で這い上がり、現在の地位を手に入れた。多くの若者はその活躍ぶりに励まされ、「叶わないと思う夢」にも前向きに向かっていく勇気が与えられた。もちろん筆者もその1人だ。

MIRRORブームは一時的な現象と言われることもあるが、香港のポップカルチャーの復興を代表する新勢力として、長く活躍できるように応援したい。

(東洋証券亜洲有限公司(香港現地法人) 黄 蘊姸)

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