決算発表やイベントを見極める必要がありそうだ
7/29~8/2の米国株式市場は、落ち着きどころを探る展開か。
7/24の米国株式市場では、ハイテク株比率が高いナスダック総合が前日比3.6%安と22年10月以来の下落率となった。前日に決算発表したアルファベット クラスA(GOOGL)、テスラ(TSLA)等の大型テック株が下落し、売りが他のテック株に波及したようだ。もっとも、中長期の株高の流れが崩れたと判断するべきではないと考える。今後はFRBの利下げ転換も見込まれ、投資の待機資金にあたる米国のMMF(マネー・マーケット・ファンド)の残高は過去最高水準だ。株価下落局面ではMMFに滞留する資金が株式市場に流入することも期待でき、押し目は買い場と見る。
7月の第5週は4~6月の企業決算が控えているため投資家は引き続き業績動向に注目しそう。米国株式市場の上昇に一服感が出始めている中、市場の期待と決算内容との乖離を留意した個別銘柄の選別物色が進もう。
国際通貨基金(IMF)は世界経済見通しを公表。米国は年初の成長が予想を下回ったことで24年の成長率を+2.6%と4月見通しから0.1%pt下方修正された。25年には、消費が減速するのに応じて成長率が+1.9%に鈍化する見通し。
7/30~31にFOMCが開催される予定。ブラックアウト期間前のFRB高官の発言は、足もとの経済指標を反映してかハト派寄りのものが増えている印象だった。もっとも「データを確認したい」との発言もあったため、次回FOMCでの政策金利は据え置きになるとみる。市場では9月の利下げ開始を織り込みつつあり、FOMC後は発表される経済指標に一喜一憂することもありそう。
(7/25朝記 投資情報部 岩井)