選別物色を意識しつつサマーラリーに期待
7/1~5の米国株式市場は、一進一退の展開を想定。7/3の株式市場は短縮取引、7/4は独立記念日のため市場は休場。
6/24にNYダウは5日続伸し、約1カ月ぶりの高値水準となった。景気敏感株やディフェンシブ株等といった相対的に出遅れ感のあった株に買いが集まった一方で、上昇が続いていたハイテク株に売りが出たようだ。もっとも、6/18に発表の5月米小売売上高では消費の減速を示唆したため、市場はインフレ鈍化を見込み、10年国債利回りは低下傾向に。足もとの金利低下は低金利が業績の追い風となりやすいハイテク株の押し目買いの好機と見る。
7月相場に入りサマーラリー(米国の株式市場で夏場に株価が上昇しやすいアノマリー)が意識されそうだ。投資家が長期休暇に入る前にボーナスなどで株を買うことなどが株価の上昇の理由とされているが、実際過去10年(2014~2023年)のS&P500月別平均パフォーマンスは+2.6%と1年で2番目に良い。月の半ばからは企業の決算発表が本格化し始めるため、業績面での選別物色を意識したい。
7/3にFOMC(6/11~12)議事要旨が公表される予定。FRBの経済見通しでは年内の利下げ想定回数減少が示されたため、どのような話し合いがされたかに注目が集まろう。そのほか7月第1週は7/1に6月ISM製造業景況感指数、7/5に6月雇用統計等多くの経済指標の発表を控え、景況感が意識されやすい週となりそう。
(6/26記 投資情報部 岩井)