主要イベントを通過し経済の底堅さが株価の支えに
6/17~21の米国株式市場は、一進一退の展開を想定。6/19は奴隷解放記念日で祝日のため市場は休場。
6/11~12に開催されたFOMCでは政策金利の据え置きが決定された。経済見通しでは年内1回(0.25%×1回)の利下げが示唆され、3月時点より利下げ想定回数が減少、市場で優勢だった年2回の見方と比べてもタカ派的な予想変更となった。ただし25年の利下げ予想回数は増えたため、今年見込まれた利下げが来年にずれ込むだけとの見方もある。今後はブラックアウト期間で静かだったFOMCメンバーの発言が再開され、一喜一憂する場面も出てくるだろう。もっとも5月の雇用統計を受けて米国経済の底堅さを再認識することができた。米景気のソフトランディングが改めて意識されるにつれ、資本財や消費といった景気敏感株を中心に企業収益拡大を見込んだ買いが相場を支えると見る。
世界銀行は6/11に公表した最新の経済見通しで、米国の24年の実質GDP(国内総生産)の成長率は2.5%と1月時点の予測から0.9%pt引き上げた。今年初めに発表されたデータで特に個人消費が上振れしたため上方修正となった。
アップル(AAPL)は6/10に開幕した年次開発者会議で自社開発の生成AI「アップルインテリジェンス」を発表した。米オープンAIの対話型AI「Chat GPT」との連携も発表し、サービス向上を目指すと見られる。6/18にはマイクロソフト(MSFT)がAI向けWindows PC「Copilot+PC」の発売を予定しており、生成AI搭載の端末が消費者の身近になりそう。
(6/13朝記 投資情報部 岩井)