金融引締め長期化懸念が後退、テック株の上昇に期待
3/25~28の米国株式市場は、底堅い展開を想定。
FRBは3/19~20に開かれたFOMCで、5会合連続で政策金利を据え置き、年内に3回引き下げる予想を維持した。また同日公表した経済見通しでは、24年10~12月期の経済成長率(前年同期比)を1.4%(23年12月時)から2.1%に引き上げ、経済の堅調さを示す内容であった。金融引締めが長期化することへの警戒感が和らぐ株式市場にはポジティブな内容だったと言えよう。
米国半導体工業会(SIA)が3/4に発表した1月の世界半導体販売額は、前月比-2.1%と11カ月ぶりに前月比でマイナスとなった。一方で前年同月比では15.2%増え、前月よりも増加率を広げており、販売の回復基調が続いている。SIAのCEOは「市場成長が今後も続き、年間の販売額は前年比2桁増を見込む」とコメントしており、生成AI等で高まる半導体の需要は株式市場の下支えとなりそうだ。
S&P500の過去10年(14~23年)のパフォーマンスを月ごとに見てみると、4月は年前半で最も良い(年間を通じて見ると3番目に良い)。業績予想を確認すると、23年のS&P500のEPS(1株当たり利益)は222ドル(LSEG、3/15時点)と22年(218ドル、同)から上昇基調が継続しており、24年以降の予想EPSも堅調な推移が見込まれる。特に株価上昇のけん引役となっているテクノロジーセクターは2桁の増益がしばらく続くと見られ、引き続き株価の上昇をサポートしそうだ。押し目があれば買い場と捉えたい。
(3/21朝記 投資情報部 岩井)