イベントを控え、高値でのもみ合いを予想
3/4~8の米国株式市場は、高値でのもみ合いを予想。
2/21引け後に発表されたエヌビディア(NVDA)の24.1期4Q(11~1月)決算は生成AI向け半導体の需要の拡大を背景に前年同期比で増収増益であった。続く25.1期1Q(2~4月)の業績の会社計画も良好な見通しが確認されたことから、米主要株価指数は過去最高値を更新した。
米10年国債利回りは現在4%台前半にまで上昇している。背景には早期利下げ観測の後退があるが、今のところ株式市場への影響は限定的であるものの、動向には注意が必要であろう。3/6~7のパウエルFRB議長の議会証言や3/8の雇用統計の発表が控えており、内容を確認するまでは様子見気分が強まると予想する。
3/5に大統領選挙に向けた予備選の大きな山場となる「スーパーチューズデー」を迎える。共和党の予備選挙ではトランプ前大統領が連勝しており党内の候補者指名争いで優位となっている。トランプ氏が大統領になった際には、個人所得減税・法人減税の実現を目指すとしており、個人消費の拡大や企業の投資意欲が高まることが予想される。米国株全般、消費財メーカーなどが恩恵を享受出来るだろう。一方で、パリ協定からの再離脱、石油・ガス産業の振興、EV推進策が撤回されれば、ガソリン車の需要拡大となる反面、EVメーカーや新エネ関連企業などには逆風となりそうだ。
(2/28記 投資情報部 岩井)