S&P500は高値圏、金利動向に注目
2/26~3/1の米国株式市場は、上値の重い展開を想定。
S&P500種株価指数は、6週ぶりに反落した。発表された企業決算は総じて好調な内容であるが、2/13に発表されたCPIや2/16発表のPPIはそれぞれ予想を上回る伸びとなったことで早期利下げ期待が後退した。CPI、PPIの上振れを受け、長期金利が上昇基調となっていることで株式のバリュエーション低下圧力は強まるだろう。投資家の株式への配分も高水準であることが予想されるため、ダウンサイド意識も必要だと考える。
週後半からは3月相場になるが、S&P500の過去10年(14~23年)のパフォーマンスを月ごとに見てみると、3月は2番目に悪い(左下図)。決算発表はピークを過ぎたことから材料出尽くしによる売りが出ることも考えられる。一方で4月のパフォーマンスは年前半では最も良いため、焦らず買いのタイミングを見計らっても良いだろう。
経済指標では2/29にPCEコアデフレーターが発表される予定。Bloomberg予想では前年比2.8%と前回(2.9%)からの鈍化が見込まれる。一方で2%をインフレ目標としているFRBがインフレ率低下のペースが鈍いと考えるならば、発表後は足もとの相場を押し上げてきたハイテク株の上値は重くなり、相対的に割安な景気敏感株等への物色もありそうだ。
(2/21記 投資情報部 岩井)