個別株の物色が相場を下支え、エヌビディアの決算に注目
2/20~23の米国株式市場は、決算発表をきっかけとした個別株の物色が相場を下支えすると予想。
S&P500種株価指数は、5週続伸し、2/9には終値で初めて5,000ptを上回り史上最高値を更新した。S&P500構成銘柄の内、332社が23年4Qの決算を終え、81%の企業が市場の利益予想(LSEG集計、2/9時点)を上回っている。S&P500(除エネルギー)の増益率は12.5%の予想となっており、好調な企業業績が株価の下支えとなろう。
強い経済指標の発表や、FRB高官による利下げに慎重な発言が相次いでいることから早期利下げ期待が後退しているようだが、FF金利先物市場で1回分(0.25%)の利下げ確率を見ると6月FOMCでの利下げ開始が予想されている。次回のFOMC(3/19~20)までに雇用統計、CPIの発表を控えているためそれらの結果を受けた利下げ見通しが今後の焦点になりそうだ。
2/21にエヌビディア(NVDA)が決算発表を予定。生成AIを動かす半導体で高いシェアを持ち、時価総額ではアルファベット クラスA(GOOGL)を抜く場面もあり投資家の注目を集めよう。前四半期から増収増益を見込むが、足もとの株価は高値圏にあるため、良好な決算内容であっても、一時的な利食い売りやそれに伴う他のハイテク株に売りが波及することについても想定しておきたい。
(2/15朝記 投資情報部 岩井)