S&P500最高値更新、高値警戒感も活況な売買が継続
1/29~2/2の米国株式市場は、引き続き確りの展開を想定。
1/19、S&P500種株価指数は22年1月以来の史上最高値を更新した。ファクトセットの集計によると、S&P500種株価指数組み入れ銘柄の1株利益(EPS)は、23年10~12月期を中心とする4Qは23年末時点で前年同期比1.6%増と同4.9%増だった3Qに続き増益を確保する見通しだ。足もとでは消費者物価の伸びが再び増勢となり、景気の先行き不透明感が漂う。米国株式市場が上値を追うには、業績の堅調さを示し続けることが条件となろう。
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)が1/19に閉幕した。トランプ前米大統領が再選した場合の対応が話題になったほか、中国の先行き不透明感や中東等の地政学的リスクによるインフレ再燃懸念について話し合われた。一方、目先の利下げ期待に加え、AIやクリーンエネルギーの急速な発展等、インフレ懸念が強かった2023年会議に比べ、景気見通しの楽観論が目立つ会議でもあった。
1/26にはPCEコアデフレーターが発表予定。Bloomberg予想ではインフレ鈍化が見込まれているが、1/30~31のFOMCでは良好な経済指標に埋もれ材料視されないと見る。1/30からはマグニフィセントセブンの決算発表が相次ぐ。足もと、市場予想を上回った雇用統計や小売売上高等が、買い安心感に繋がり株価は堅調。高値警戒感は根強いが、活況な売買が目先は続くと考える。
(1/24記 投資情報部 清水)