テック銘柄が活況、本格化する決算発表に注目
1/22~26の米国株式市場は、引き続き確りの展開を想定。
1月の第2週はS&P500は+1.8%と上昇。本格化する決算発表を控え、好業績を期待した買い、半導体市況の改善期待の高まりによるテック銘柄の上昇が寄与したと考える。米国半導体工業会(SIA)が発表した世界半導体販売額は前年同月比+5.3%と22年8月以来、1年3カ月ぶりにプラスに転じ、24年は2桁成長になる見込みも。主要な半導体関連銘柄で構成されるSOX指数も上昇。特に、エヌビディア(NVDA)やマイクロソフト(MSFT)は史上最高値を更新し、順調に推移している。
24年の米国株式市場のテーマの一つに「利下げ開始時期と長期金利低下」が挙げられるが、FRBがインフレ指標として重視する12月のPCEコアデフレーターが1/26発表予定。市場予想は前年比+2.9%と前回+3.2%を下回り鈍化を予測。インフレ鈍化基調が確認できれば、利下げ期待、消費者マインドの改善から米国株にとって好影響を与えると見る。
1/23のネットフリックス(NFLX)、1/24のマイクロソフト(MSFT)、テスラ(TSLA)を筆頭に決算発表が本格化する。LSEG集計(1/12時点)によると、S&P500の2023年4Q(10~12月)の四半期EPSは、前年同期比+2.1%と増益予想。ただし、株価は高値圏にあるため、良好な決算内容であっても警戒感から利食い売りが出ることも想定しておきたい。
(1/17記 投資情報部 岩井)