早期利下げ期待は後退も、半導体関連株上昇に期待
1/16~19の米国株式市場は、ハイテク株主導で上昇か。
1/3に公表された昨年12月のFOMC議事要旨では、参加者が引き締め長期化姿勢を示し、利下げに消極的な会話がなされていた。1/5発表の12月米雇用統計についても、見た目ほど強くない内容と受け止められたが、早期利下げを満たすほど労働市場は減速していないとして利下げ期待は遠のいた。
そのような中、株式市場に好材料を提供しているのが、世界最大級のテクノロジー見本市「CES2024」である。今年の主要テーマは「AI・モビリティーショー」。生成AIブームは2024年も続きそうで、多くのテック企業がAI関連技術・サービスを打ち出すとみられ、1/9~12の日程で開催される。出展企業の中には、発表内容を好感して買いが入るものもあった。株価上昇の持続力を見極めるには、新技術・サービスが継続的な高収益化が可能かどうかを判断することが必要になろう。
1/12は12月CPIの発表が控える。市場予想は変動の大きい食品、エネルギーを除くコア指数が、前年比+3.8%と11月の+4.0%から鈍化。予想通りとなれば、早期利下げ期待が再び高まることになりそうだ。また、米大手金融機関23年10~12月期決算が始まる。ファクトセットによると銀行セクターは21%の大幅減益が見込まれ、厳しく精査されるため注意が必要だ。
(1/10記 投資情報部 清水)