ハイテク株の上昇からS&P500の年初来高値更新に期待
11/27~12/1の米国株式市場は引き続き確りの展開か。
11月第3週のS&P500は前週末比+2.2%と続伸。11/14発表の10月CPI(消費者物価指数)、11/15発表の10月PPI(生産者物価指数)はともに、市場予想を下回り、インフレ圧力の低下を示す内容だった。小売売上高も市場予想ほどではないが前月比で減少へと転じ、市場がFRBの利上げ打ち止め観測を強めたことで長期金利の低下と株高につながったと考える。またつなぎ予算が来年1/19か2/2(項目による)まで延長される法案が可決されたことで、政府機関閉鎖の懸念も回避されたことは今後の追い風となろう。
NAND型フラッシュメモリーに底打ちが見えてきた。昨年から続く在庫調整により低迷していたが、ブームとなった生成AIが需要回復の足掛かりになっているとみる。在庫循環は約40カ月(約3年)ごとに訪れるとされており、今後はハイテク株式の上昇が期待できよう。
足もと、VIX指数は13pt台と低位に位置しており、市場の警戒感は弱まっている。直近の業績も良好であったことからS&P500は、7/27につけた年初来高値4607.07ptを目指す動きもあろう。経済指標では12/1発表のISM製造業景況感指数に注目か。10月は好不況の分かれ目である50を12カ月連続で下回っており、11月の市場予想も弱い。経済指標や企業の決算発表等によって、株価が下落した際には押し目買いで臨みたい。
(11/21記 投資情報部 岩井)