神経質な展開を想定も、IT企業の決算に期待したい
10/23~27の米国株式市場は中東情勢の緊迫から神経質な展開も、同週発表予定の決算発表に注目が集まろう。
10月第2週のS&P500は前週末比+0.4%と続伸。ハマスによるイスラエルへの攻撃やFOMCメンバーから追加利上げに慎重なコメントが相次いだことにより、米10年債利回りが下落し株価の上昇につながった。
10/12に発表された9月CPI(消費者物価指数)は前年同月比+3.7%と市場予想の同+3.6%を上回った一方で、価格変動の大きい食品・エネルギーを除いたコアベースでは同+4.1%と6カ月連続の鈍化となった(下左図)。
米国では引き続き決算発表が続き、10/24にマイクロソフト、アルファベット、10/25にメタ・プラットフォームズ、10/26にアマゾン・ドット・コムといった大手IT企業が決算発表を予定。先週末に決算を発表した米大手3行はそろって市場予想を上回る結果となり株価の上昇する局面もあった。そのため主力企業の決算が市場予想を超える内容であれば投資家心理の改善による買いが期待できよう。
IMF(国際通貨基金)は10日、四半期に1度の経済見通しを公表した。中国やユーロ圏の減速を反映し、2024年の世界の実質経済成長率を7月の予測から0.1%pt下方修正し2.9%とした一方、米国の23年は0.3%pt上方修正し2.1%、24年も0.5%pt上げ1.5%と予測した(下右図)。主要国では堅調な成長を期待できる米国の優位が中長期的に続くと考えるため、良好な決算の企業には買いスタンスで臨みたい。
(10/18記 投資情報部 岩井)