様子見姿勢が強まりそうだが、企業業績は好調維持
8/21~25の米国株式市場は、底堅い推移を想定する。
S&P500の8月第2週は小動きの中続落。8/7に米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスによる一部米地銀の格下げを受けて金融株に売りが出た。8/10発表の米7月CPI(消費者物価指数)は前年同月比の伸び率が市場予想通りでインフレ鎮静化の傾向を示した。一方、8/11発表の米7月PPI(卸売物価指数)は市場予想を上回った。米金融引き締めが長引くとの見方に繋がり長期金利は上昇した。セクター別では、半導体関連を中心に情報技術セクターが下落、エネルギーとヘルスケアセクターは堅調だった。個別では、決算内容が好感されたイーライリリー(LLY)やアカマイ・テクノロジーズ(AKAM)等が堅調に推移したが、半導体のエヌビディア(NVDA)やオン・セミコンダクター(ON)は軟調に推移した。
決算発表では、エヌビディア(NVDA、8/23発表予定)、インテュイット(INTU、8/24発表予定)に注目か。S&P500採用銘柄の内、既に456社が決算発表を終えており依然として79%の企業が市場の利益予想を上回っている(8/11時点)。企業業績は好調維持か。
8/24~26には、カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催される。パウエルFRB議長の、今後の金融政策運営に関する発言に注目が集まる。経済指標等では、8/22発表の米中古住宅販売に注目したい。
(8/16記 投資情報部 松川)