一旦利食いが出たものの、引き続き景気見通しは堅調か
8/14~18の米国株式市場は、引き続き堅調な展開か。
S&P500の8月第1週騰落率は-2.3%。8/1に米大手格付け会社フィッチ・レーティングスが米国債の格付けを最上級から一段階引き下げたことが利益確定のきっかけとなったもよう。また、8/4発表の米雇用統計では非農業部門雇用者数の増加幅は市場予想に届かなかったが、平均時給の前年同月比上昇率は市場予想以上だった。その為、FRBによる利上げ継続の可能性も意識され株価は下落した。セクター別では、サウジアラビアの減産延長方針を受けWTI原油価格が上昇したことからエネルギーのみプラス。個別では、決算内容が好感された建機のキャタピラー(CAT)やネットフリックス(NFLX)等が堅調に推移した。
決算発表では、アプライドマテリアルズ(AMAT、8/16発表予定)、パロアルトネットワークス(PANW、8/18発表予定)に注目か。S&P500採用銘柄の内、既に422社が決算発表を終えており79%の企業が市場の利益予想を上回っている(8/4時点)。企業業績は引き続き好調か。
S&P500先物の投機筋ネットポジションは足元約20万枚の売り越しと、なお高水準。Bloombergの経済サプライズ指数はなお高止まりしており、市場の景気見通しは良いとみる。景気や企業業績は底堅く、下げた場面では売り方の買戻しも期待できるため、株価は堅調に推移すると想定する。経済指標では、8/15発表の米7月小売売上高、8/16発表のFOMC議事要旨に注目したい。
(8/9記 投資情報部 松川)