企業業績は好調、引き続き堅調な株価推移を想定
8/7~8/11の米国株式市場は、引き続き堅調な展開か。
S&P500の7月第4週騰落率は+1.0%。米連邦準備理事会(FRB)は、7/26の連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り0.25%の利上げを決めた。今回での利上げ打ち止めと、米経済は底堅く景気後退を回避できるとの期待が意識された。セクター別では、コミュニケーション、情報技術、一般消費財セクター等が堅調に推移したが、不動産、公益、ヘルスケア等のディフェンシブセクターは軟調だった。個別では、半導体関連のオンセミコンダクター(ON)、エヌビディア(NVDA)等が好調。アリスタネットワークス(ANET)は7/26に大口顧客であるメタ・プラットフォームズ(META)が設備投資見通しを下方修正すると嫌気した売りが出て下落した。その後7/31発表の4~6月期決算が市場予想を上回り株価は持ち直しつつある。
決算発表では、イーライリリー(LLY、8/8発表予定)、ウォルト・ディズニー(DIS、8/9発表予定)に注目か。既に決算発表を終えたS&P500採用銘柄254社の内79%の企業が市場の利益予想を上回り(7/28時点)、企業業績は好調か。
7/28発表の米6月個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)で変動の大きいエネルギー・食品を除くコアが前年同月比+4.1%と5月(同+4.6%)より伸びが鈍化した。8/10には米7月CPIが発表される予定。パウエルFRB議長は追加利上げは経済データ次第と発言しており、インフレ鎮静化を示す内容か見極めたい。
(8/2記 投資情報部 松川)