米景気見通しは改善傾向、底堅い値動きか
7/17~21の米国株式市場は、底堅い展開か。
S&P500の7月第1週の騰落率は▲1.1%と、2週ぶりの陰線引け。セクター別では、メタ・プラットフォームズ(META)を含むコミュニケーションセクターが底堅く、ストレステスト通過で増配を発表する米銀が相次いだことで、金融セクターも健闘している。個別では、アプティブ(APTV)やテスラ(TSLA)等自動車関連株が好調。一方で、メルク(MRK)やインテル(INTC)といったヘルスケアや半導体は冴えない値動きとなった。7月第2週後半からは決算発表シーズン入りとなり、JPモルガン(JPM、7/14発表予定)や7/19発表予定のテスラ、ネットフリックス(NFLX)等に注目か。
堅調な米雇用情勢を受けて米10年国債利回りは4%近辺まで上昇、動向には要注意か。金利先物市場は7月FOMCでの1回分(0.25%)の利上げをほぼ織り込んでおり、年内にもう1回分の利上げがあるかどうかが焦点となっている。もっとも、強めの米指標により米10年国債利回りが多少上昇しても、米景気の底堅さを背景にS&P500の予想EPSは下げ渋ると考えられ、株価は底堅い動きをするとみる。
S&P500先物の投機筋ネットポジションは足もと約20万枚の売り越しと、なお高水準。ブルームバーグ経済サプライズ指数は上昇傾向で、市場の景気見通しは改善方向にあり、底堅い経済指標が続くようであれば、売り方の買い戻しが期待できよう。7/18の米6月小売売上高や7/19の米6月住宅着工件数に注目したい。
(7/12記 投資情報部 吉川)