決算は出だし好調、IT大手の決算はじまる
4/24~28の米国株式市場は、底堅い展開か。
底堅い消費者心理とFRB高官のタカ派(物価安定重視)発言により、米10年債利回りは上昇するも、S&P500種株価指数は堅調推移。5月FOMC(5/2~3)では利上げ打ち止めが有力視され、米金利上昇余地は小さい、との見方が株式相場を下支えしているとみる。VIX指数は足もと17近辺と、25付近にあった3月中旬から大幅に低下。懸案だった銀行決算を概ね無難に通過し、市場に安心感が出てきたようだ。
4/14発表のJPモルガン(JPM)の1~3月決算では預金量と純金利収入の増加が示され、同社株価は大幅高に。足もと、S&P500種株価指数採用銘柄の内30社が決算発表を終え、93%の企業が市場の利益予想を超過。S&P500種株価指数の23年1Qの増益率予想は前年比6.7%減益(4/7時点、エネルギー除く、Refinitiv予想)で、期待値は低いもよう。今後も底堅い決算が続けば株式相場は堅調推移となろう。
マイクロソフト(MSFT)等、大手IT企業の決算発表が予定されている。人員削減や投資縮小等の合理化により、景気が冴えない中でも底堅い業績を期待したい。コロナ特需の反動等で厳しい事業環境が続いたアマゾン(AMZN)は黒字転換が見込まれ(Bloomberg予想)、注目したい。
先物市場では、S&P500の投機筋ネットポジションは足もと約30万枚の売り越しであり、コロナ危機時に匹敵する規模。底堅い決算等プラス材料に対しては、売り方の買い戻しが誘発されやすい状況か。
(4/19記 投資情報部 吉川)