底堅い決算が相場を下支えしよう
4/17~21の米国株式市場は、底堅い展開か。
米3月雇用統計の堅調さをみて、景気不安に一服感がみえるが、ISM景況指数等の先行指標は冴えない。「GDPNow」は軟調推移、株式市場ではヘルスケア、公益といったディフェンシブセクターに資金が集まっているもよう。一方で、AI活用による業績拡大期待等を背景に情報技術セクターも堅調推移。リスクを回避しつつ中長期目線での銘柄物色も並行して行われているようだ。
23年1Qの決算発表が本格化するため、個別物色が中心となろう。S&P500種株価指数採用銘柄の増益率(Refinitiv予想、エネルギーセクター除く)は22年4Qを底に改善する見込み。インフレ鈍化による原材料費や配送費低下に加え、人員削減や投資縮小などの合理化により、景気悪化局面においても底堅い企業業績を期待したい。
4/14にはJPモルガン(JPM)が決算発表を予定。米銀不安が高まった時期でも大手行の預金量は横ばい推移であり、良好な消費者心理を背景に手堅い業績内容か。一方で小規模な米銀は預金流出に見舞われており、決算に要警戒か。
ハイテク株の中では早い時期に決算発表するネットフリックス(NFLX、4/18予定)は、広告プラン等への期待感が大きいようだ。また、テスラ(TSLA、4/19予定)やAT&T(T、4/20予定)、P&G(PG、4/21予定)などが決算発表を予定している。
(4/12記 投資情報部 吉川)