2/13~17の米国株式市場は、好調な雇用統計を背景に、後2回の利上げをFFレート先物が織込んでおり、材料不足で上値が重くなりそうだ。
好調な米雇用統計を背景に残り2回の利上げをFFレート先物が織り込み始めており、上値抑制材料となりそうだ。米雇用統計では、失業率が3.4%(予想3.6%)、非農業部門の雇用者数が前月比51.7万人増(予想、同18.9万人増)、平均時給の伸び率が前年比4.4%増(予想、同4.3%増)とそれぞれBloomberg予想を上回った。インフレは根強いとの見方に繋がっている。2/14発表のCPIが順調に鈍化しなければ、堅調な労働市場を背景にターミナルレート引上げへの警戒感が意識されそうだ。
また、企業決算は利益予想を上回った企業の比率は物足りない印象で、上値抑制材料になると予想する。S&P500の構成銘柄のうち272社が決算発表を終え、市場の利益予想を上回った企業の比率は69%にとどまった(Refinitiv集計、2/7時点)。ただ昨年売り込まれた銘柄を買い戻す傾向は引き続き見られる。また空売り筋の買い戻しを指摘する向きもあり、1/30~2/3の週はゲームストップ等のショートスクイズが誘発した2021年よりも買戻し圧力が強かったようだ。よって空売りの買い戻し一巡後の株価の推移には警戒が必要か。