FOMCは若干タカ派でクリスマス中に調整リスク残る
12/19~23の米国株式市場はFOMCの結果が若干タカ派でクリスマス休暇中に調整するリスクは残るものの、インフレの減速が相場を下支えか。
12/14のFOMCで発表された2023年のドットチャートの中央値を見ると、2023年の5.125%をピークに2024年には利下げに転じることが示されている。ターミナルレート到達後は金利水準を年内維持するとしており、同水準が現在のFRBが考えるターミナルレートとなる。12/13のFFレート先物水準4.857%より若干タカ派だが、今後さらなる利上げペースの鈍化やインフレのピークアウトの可能性がでており、大幅調整の可能性は低いとみる。
クリスマスの6営業日前から前営業日までのS&P500の変化率(観測期間:2002~2021年)を見ると若干上昇か小幅安が過去の相場の傾向のようだ。ただFOMCを受け事前に大きく上昇した2008年やFOMCでタカ派な発言が飛び出した2018年の様な荒れ模様の展開もあるため、若干タカ派な今回のFOMC後の相場も閑散の中、ポジション調整の売りが出る可能性に留意したい。ただCPIは鈍化傾向であり、FRBが最終的に折れる可能性があることが相場を下支えか。
12/13発表の米CPIは、前年比7.1%上昇まで鈍化。前月比でも0.1%上昇に止まり、それぞれ市場予想を下回った。今後も昨年の前年比が高かった時期にあたるため、前年比の上昇率鈍化が見込まれる。寄与度で見ると、エネルギーが0.13%pt、商品が0.11%pt下落に寄与した。ガソリン価格の軟調推移や中古車価格、パソコン・周辺機器、AV機器の価格下落が影響したと考える。
(12/15朝記 投資情報部 藤本)