【日本株投資戦略】株式市場が動き出すことへの準備が必要になろう
6/17∼21の日本株式市場は、確りの展開を想定。
日経平均は4月下旬以降、75日移動平均線に沿った値動きを続けている。足もと、概ね38,000~39,500円程度のレンジでの推移となっており、その振る舞いはエネルギーをため込んでいるとの印象も。3/22のザラ場41,087円の高値から4/19の一時37,000円の大台割れへの値幅調整と、その後の日柄調整を経て休養も十分か。そろそろ、株式市場が動き出すことへの準備が必要になろう。短期的には上下どちらにも動く可能性がありそうだが、日本株が企業の資本効率改善の動きなどを背景に中長期に有望であるとの状況に変化はないと思われ、徐々に上値を指向する動きが出そうだ。
QUICKは6/10に6月の株式月次調査(6/4~6に証券会社や投信投資顧問など市場関係者を対象に実施)を発表。セクター別の投資スタンスでは、電機・精密の「オーバーウエート」が今回25%と前回5月調査(31%)から若干低下。その一方で、金融は今回41%と前回(34%)から上昇した。国内長期金利の上昇が銀行などに有利に働くとの見通しが強まったもよう。
政府は6/4、「経済財政運営と改革の基本方針2024」(通称「骨太の方針」→政権の重要課題や翌年度予算編成の方向性を示す方針のこと)の骨子案を発表した。今回の方針では、政府が日本経済を成長型の新たなステージに移行させるという、強い覚悟が示されることになりそうだ。半導体や蓄電池、AI、バイオなどの将来有望な産業を支援していく方針の明確化にも期待したい。一部報道によれば、6月下旬ごろに閣議決定される見込み。
(6/12記 投資情報部 大塚)