【日本株投資戦略】日本株は全体で見れば堅調と言えるだろう
6/10~14の日本株式市場は、値固めの展開を想定。
日経平均は3/22に上場来高値を付けた後、調整含みの展開となり、足もとは39,000円手前でのもみ合いとなっている。その一方でTOPIXバリュー指数は上場来高値を6/3に更新し、TOPIXは3/22の高値まであと一歩のところまで迫っている。日本株全体で見れば、堅調と言えるだろう。
来週は日米の中央銀行の会合が開催される。米FOMC(6/11~12)では、経済見通しや年内複数回の利下げのシナリオを維持できるかどうか、日銀金融政策決定会合(6/13~14)では、国債購入額の減額などの政策修正の有無などに関心が集まろう。特に週後半は様子見姿勢が強まりそう。
東証が5/30に発表した5月第4週の投資部門別売買状況(現物+先物)によれば、事業法人は2404億円の大幅な買い越しに。買い越しは8週連続。年初からの累計では1.6兆円の買い越しとなり、海外投資家をも上回る買い主体になっている。QUICKの調べによれば、5月に自社株買いを実施すると発表した企業は266社で23年の218社から大幅に増加した。資本効率の改善を意識した経営の表れか。日本株の評価向上につながろう。
財務省は6/3に24年1~3月期の法人企業統計調査を発表。売上高(金融業と保険業を除く)は前年同期比2.3%増の387.4兆円。経常利益(同)は同15.1%増の27.4兆円となった。設備投資(同、ソフトウェアを含む)は同6.8%増の17.6兆円に。人出の回復や価格転嫁の進展などを追い風に、サービス業が好調だった。
(6/5記 投資情報部 大塚)