【日本株投資戦略】投資家の関心は企業業績に向かうことになろう
4/1~5の日本株式市場は、値固めの展開を想定。
名実共に新年度相場入りすることで新規資金流入が期待されるものの、日経平均を始めとする株価指数は足もと高値近辺にあり、積極的な上値追いは想定しにくい状況か。利益確定売りをこなしながら値固めする流れと見る。
日本取引所グループが3/22に発表した3月第2週(3/11~15)の投資部門別売買状況(2市場)によると、個人は現物株を4942億円買越し、23年9月第4週(5734億円)以来の大きさに。ちなみに、この週の日経平均は週間(週末終値比較)で981円(2.47%)下落。個人の下値での押し目買い意欲は強く、株式市場を下支えする大きな力になると思われ、大幅に水準を切り下げる動きにはならないだろう。
4月は半ばにかけ小売等を中心に2・8月決算企業等の決算発表があり、その後下旬以降は3月決算企業等の決算発表となる。企業業績に投資家の関心が向かうことになろう。日経報道によれば、QUICKコンセンサス(アナリスト予想平均)を積み上げた25年3月期の日経平均の予想EPSは前期比10%増益の見通し。
4/1に3月調査の日銀短観が発表される予定。大企業の業況判断DI(QUICKの予測中央値)は、製造業が10(前回12月調査は12)へ低下する一方、非製造業は33(同30)に上昇する予想。製造業の悪化は、特殊要因(自動車メーカーの法令違反)が影響していると思われ、それらを除けば業況は総じて改善傾向か。
(3/27記 投資情報部 大塚)