【日本株投資戦略】決算を吟味しながら落ち着きどころを探る流れになろう
11/13~17の日本株式市場は、もみ合いの展開を想定。10月末の急落、11月月初の急騰を経て、決算を吟味しながら落ち着きどころを探る流れとなりそうだ。
米経済の減速を示す経済指標の発表を受け、米FRBによる利上げ観測が後退。米長期金利が大幅に低下したことで、米株式市場が大幅高したことが投資家心理を改善させたと思われる。日経平均は11/6にザラ場で32,766.54円まで上昇し、10/30のザラ場安値30,538.29円からの上昇率は一時7.29%に達する場面があった。また、月初からの株価急騰で、日経平均は今年に入って最も売買の多い価格帯である32,500円前後を一旦突破したが、戻り待ちの売りが出やすい水準であると言えそうで、目先は売り物をこなす必要がありそうだ。
決算発表が佳境を迎えている。日経の集計(11/2時点)によれば、プライム上場の3月決算企業の4~9月期の純利益は前年同期比3割増とのこと。中国景気に対する懸念はあるが、円安効果等を背景に自動車が業績をけん引してるもよう。
例年、この時期から年末にかけて新規上場(IPO)を予定する企業が増える傾向に。現在のところ6社が上場する予定(11/8時点)。
11/15に内閣府から23年7~9月期のGDP(速報値)が発表される予定。事前予想(QUICKの予測中央値、11/7時点)は実質GDPベースで前期比年率0.6%減となり、4四半期ぶりにマイナス成長になる見込み。インフレにより消費や投資が振るわず、輸入増がGDPを押し下げる予想。
(11/8記 投資情報部 大塚)