10/16~20の日本株式市場は、落ち着きどころを探る展開を想定。9月後半から10月月初にかけての急落と、その後の反発を経て、ボラティリティーの低下を見込む。
足もと日本株は戻りを試す場面に。10/10に日経平均は大幅反発し、前営業日比751.86円高(+2.43%)し、上げ幅は今年最大だった。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めの長期化観測の後退で投資家心理が改善したと思われる。
ただ、緊迫する中東情勢が短期的に株式相場のムードを左右する場面がありそうで留意したい。イスラエルは主要産油国ではないため世界経済に直接的な影響は限定的と考えるが、紛争が拡大・長期化する可能性もあり、その動向に注意する必要があろう。
2・8月決算企業等の決算発表は10/16でほぼ一巡する。3月決算企業等の発表は10月下旬頃からのスタートとなるため、来週は業績に関する材料に乏しい状況になりそうだ。
もっとも、9月調査の日銀短観に見られた大企業の景況感の改善や、9/29時点のQUICKコンセンサスDI(主要企業の業績に対する市場の期待値が上向きか下向きかを判断することができる)は、全産業ベースで+15となり前月の+6から9pt改善し、回復トレンドを維持。今後の好決算を期待させる数値と言えそうだ。その一方で、米国ではすでに7~9月期決算の発表が始まっており、それらを見て日本株が反応する場面もありそう。