【世界市場の見通し】日米は決算内容を見極める展開、中国ではPMIに注目
4/24~28の世界市場は確りの展開か。
日本株式市場は、値固めの展開を想定。4月末から5月半ばにかけて本格的な決算発表シーズンとなることから、実績や業績予想等に基づいた個別銘柄の選別物色が売買の中心となろう。日経平均は3月のザラ場高値近辺にあることから、一旦利食いをこなす必要があろう。東証の要請効果とバフェット効果により、海外投資家の日本株に対する関心の高まりに期待したい。
米国株式市場は、底堅い展開か。5月FOMC(5/2~3)では利上げ打ち止めが有力視され、米金利上昇余地は小さい、との見方が株式相場を下支えしているとみる。VIX指数は足もと17近辺と、25付近にあった3月中旬から大幅に低下。懸案だった銀行決算を概ね無難に通過し、市場に安心感が出てきたようだ。1Q決算は出だし好調、マイクロソフト(MSFT)等、大手IT企業の決算発表にも期待が掛かろう。
中国株式市場は堅調か。新築住宅販売は、3月の販売床面積が2年弱ぶりに前年同月比で増加へ転じ、価格も上昇を続ける。また、不振が続いた携帯電話の生産も最悪期を脱しつつあるようだ。今後は住宅価格の上昇を背景とした資産効果も期待でき、消費回復の裾野が広がろう。4/30に予定される4月購買担当者景気指数(PMI)では景気回復の継続が確認されるとみる。景気回復の顕在化に伴い投資家は自信を深めよう。
(4/19記 投資情報部)
【日本株投資戦略】東証の要請効果とバフェット効果が追い風に
4/24~28の日本株式市場は、値固めの展開を想定する。
4月末から5月半ばにかけて本格的な決算発表シーズンとなることから、実績や業績予想等に基づいた個別銘柄の選別物色が売買の中心となろう。日経平均は3月のザラ場高値近辺にあることから、一旦利食いをこなす必要があろう。
来週は週末が近づくにつれて、日銀の植田総裁による初めての金融政策決定会合(4/27~28)や米FRBの5月FOMC(5/2~3)、GWの大型連休などが意識されそうで、様子見気分が強まりそう。持ち高の調整売買が入る可能性にも留意したい。なお来週は月末週となることから、週末にかけ重要経済指標の発表が数多く予定されている。
足もと日経平均は堅調な推移となっているが、その背景には二つの材料があると考える。一つは、東証がプライムとスタンダードに上場する企業に対し資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、「現状分析、計画策定・開示、取組みの実施」を要請したこと。二つ目は米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が日本のマスコミとのインタビューの中で「日本株の追加投資を検討したい」と述べたこと、が挙げられよう。バリュー株等を中心に日本株を再評価するきっかけになりそうだ。海外投資家の日本株に対する関心の高まりにも期待したい。TOPIXバリュー指数は21年末比で12.7%上昇(4/18時点)し、同7.2%下落(同)したTOPIXグロース指数とは対照的な動きに。
(4/19記 投資情報部 大塚)