【世界市場の見通し】中国株が戻り売りに押される中、日米が確りか
11/14~11/18の世界市場は、中国株が戻り売りに押される中、日米株式市場が確りか。
日本株式市場は、確りの展開を想定。米国のターミナルレートの予想水準の引上げには懸念が残るが、利上げペース鈍化への期待感が相場を下支えか。11/15~16のG20サミットのテーマは「Recover Together, Recover Stronger」(共に回復する、より強く回復する)で、世界経済の回復を目指し、持続可能なエネルギーへの転換やDX等について議論する予定。また米中首脳会談の有無も注目されよう。
米国株式市場は中間選挙での共和党の予想外の苦戦による反動も予想されるが、上値余地を探る展開が継続か。ターミナルレート水準の引上げが示唆されたが、ある程度事前に織込まれていたと考える。利上げペース鈍化期待が相場を下支えすると考える。また資産圧縮やフォワードガイダンスを考慮すると、引締め効果が見た目のFFレートより高いとの調査が出ており、ターミナルレートの引上げ幅も限定的と考える。また半導体関連の決算発表が予定。対中輸出規制が足もとの業績にどのような影響を与えるか注目されよう。
中国株式市場は、新型コロナの感染拡大等を受け、戻り売りに押されよう。中国ではゼロコロナ政策解除への期待感を、国家衛生健康委員会がゼロコロナ政策の堅持が重要との認識を示し、打ち砕いたもよう。ただ、ドイツ製ワクチンの外国人接種が検討されたり、3年ぶりに北京マラソンが開催されたりしたことから、ゼロコロナ政策修正の機会を窺っていると思われる。
(11/10朝記 投資情報部 藤本)
【日本株投資戦略】G20サミット、テーマは「共に回復する、より強く回復する」
11/14~11/18の日本株式市場は、確りの展開を想定する。
11月の米FOMCを受け、ターミナルレート(利上げの到達点)の予想水準は引き上げられたと思われるが、利上げペースの減速が意識され、徐々に米利上げの最終局面を織り込むことになりそう。日本株にとっても好材料であると思われ、投資家心理を改善させることになろう。
来週は11/15~16の日程でG20サミット(金融・世界経済に関する首脳会合)が、インドネシアのバリで開催される予定。2022年のテーマは「Recover Together, Recover Stronger」(共に回復する、より強く回復する)で、世界経済の回復を目指し、持続可能なエネルギーへの転換やDX(デジタル・トランスフォーメーション)、などの課題について議論する予定。米中首脳会談の有無などが気になるところ。政治が動くことで株式市場にも影響を与える可能性があると思われる。
例年、この時期から年末にかけて新規上場(IPO)を予定する企業が増える傾向に。現在のところ、11/15~12/14に8社が上場する予定(11/9時点)。
11/15に内閣府から22年7~9月期のGDP(速報値)が発表される予定。事前予想(QUICKの予測中央値、11/4時点)は実質GDPベースで前期比年率1.0%増となっている。新型コロナの第7波の拡大はあったものの、これまで見送られてきた投資が成長をけん引したと見られる。予想に沿った数値となれば、4四半期連続のプラス成長となる。
(11/9記 投資情報部 大塚)