【世界市場の見通し】日米が不安定な値動きの中、中国本土株が確りか
2/28~3/4の世界市場は、日米株式が不安定な値動きの中、中国本土株が確りか。
日本株市場は広めのレンジでのもみ合いを想定。バリュエーションを考慮すれば27,000円を大きく割り込む場面は買いで対応したい。ただ米金融引締め懸念とウクライナ情勢緊迫化を背景に不安定な値動きが継続しよう。グロース株は金利上昇を受け軟調に推移する反面、バリュー株や好配当銘柄は比較的堅調な推移か。
米国株市場は、不安定な値動きを予想。ウクライナ情勢緊迫化も制裁対象が拡大しロシアからの大規模な報復がない限り影響は限定的か。3/1の一般教書演説はインフレ対策や製造業強化が注目されよう。一方ビルドバックベター計画にはあまり触れないと見られる。利上げ方向に変化はないものの、FOMC議事録が想定よりハト派で過度な利上げ懸念の剥落も想定したい。またハイテク企業の決算は警戒されそうだ。
中国株市場は、本土株はマクロ面の好材料を背景に確りも香港株は方向感のない展開か。ウクライナ情勢等の外部環境に振らされる場面も想定するもマクロ経済面の好材料が相場を下支えか。不動産価格も低下幅縮小の兆しが見られ改善に期待。3/5からは全人代が予定され、成長目標が「5%前後」に設定されれば景気持ち直し期待が高まろう。一方香港株はネット企業への規制強化懸念が重石となりそうだ。ただ業界全体への影響は限定的と見る。
(2/22記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】外部環境に左右されやすい地合いになりそうだ
2/28~3/4の日本株式市場は、外部環境をうかがいながらの神経質な展開を想定する。
ウクライナ関連の各種報道や海外株式市場の動向等に左右されやすい地合いになりそう。時々の材料を織り込みながら、短期の先物売買を交えて、やや広めのレンジで上げ下げを繰り返すイメージか。売買をこなしながら、落ち着きどころを探る流れとみる。
日経平均は報道等により一時的に大きく下落する場面も想定されるが、PER等のバリュエーションを考慮すれば、売られ過ぎと言えそうで買いで対応したい。
株式市場はウクライナ情勢の緊迫化や米FRBの金融引き締めに対する警戒感などから、不安定な動きを続けている印象。特に一部の高バリュエーション・グロース株は金利上昇を受けて、将来の利益の現在価値が目減りするとの懸念から軟調推移になっているもよう。
もっとも、このような環境下にあって、バリュー株や好配当利回り銘柄等は比較的堅調に推移していると言えよう。中でも日経平均高配当株50指数は2021年末に比べ7%高(2/21時点)の水準にあり、他の指数をアウトパフォームしている。株価調整局面での下値抵抗力やディフェンシブ性が評価されているもよう。銘柄を精査する必要があろうが、考慮するに値しそうだ。
(2/24朝記 投資調査部 大塚)