【世界市場の見通し】日米は戻りを試す展開を想定も、香港市場は閑散か
1/31~2/4の世界市場は、日米は上値が重たいもののFOMCを通過し自律反発か。香港市場は取引日数が少なく閑散か。
世界経済の見通しでIMFは米国の22年のGDP成長見通しを一部の財政政策の不発や早期金融引締めの実施等を考慮し1.2%pt下方修正。ゼロコロナ政策や不動産市況を背景に中国の22年の見通しを0.8%pt引下げた。一方、外需や財政政策を背景に日本の23年の見通しを0.4%pt引き上げた。
日本株市場は米国のFOMC通過で、あく抜け感が広がりしっかりの展開か。目先はボラティリティが高く多少波乱含みの展開を想定するも、日経平均の予想PERは13倍台まで低下しており、押し目買い等も想定される。グロース株にも自律反発狙いで見直し買いが入る可能性もありそうだ。
米国株市場はFOMC通過で一旦戻りを試す展開か。もっとも3月に利上げや戻り待ちの売りが控えていると想定されることから、上値は重たくなるだろう。一方、下値近辺ではS&P500の予想PERがコロナ禍前の水準に近づいてきていることから、打診買いなども想定される。個別ではアルファベット、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コムなどの主力処の決算が予定され、注目されそうだ。
中国株市場は、本土市場は休場で、香港市場は取引日数が少なく閑散か。不動産市場への懸念から22年のEPSの予想成長率に対して、予想PERが割安に放置された銘柄があり香港株には割安感があると考える。
(1/26記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】重要イベント通過でアク抜け感が出るとみる
1/31~2/4の日本株式市場は、米FOMCなどの重要イベント通過でアク抜け感の広がりから、確りの展開を想定する。
依然としてボラティリティが高く、目先多少の波乱を予想するも、押し目は買いで対応したい。日経平均の予想PERは13.36倍(QUICK予想、1/25時点)まで低下しており、バリュエーション面からは割安な水準と言えよう。節目としては、日経平均の27,000円の大台が意識されそうだ。大台割れの水準では、押し目買いや買い戻し等が入ると思われ、大きく割り込んだとしても、一時的なものに留まろう。
本格的な決算発表シーズン入りで個別銘柄を選別物色する動きが主流になると思われる。日々発表される決算、そして通期業績見通しや来期以降の感触、そして外部環境(米株式市場の動向やウクライナ情勢、新型コロナの新規感染者数等)を織り込むことになりそうだ。
これまで米金融緩和縮小加速への懸念が相場の重荷となってきたが、グロース株を中心に米金融政策の変更を織り込む形で株価は相当程度調整したように思われる。よって、いったんグロース株を見直す場面があると考える。
日本では新型コロナの感染拡大が続いているが、英国では1/27からイングランドで新型コロナ抑制のために導入されている規制(マスク着用の義務など)が緩和される見込み。欧州では英国以外にも規制を緩和する動きがあるようで、一条の光になりそうだ。
(1/27朝記 投資調査部 大塚)