【世界市場の見通し】日米はもみ合いも、中国本土株は確りの展開か
1/24~1/28の世界市場は日米がもみ合いの中、本土株が確りの展開か。
日本株市場は外部環境を睨みながら決算発表を織り込む展開か。米FOMCの内容に影響を受ける場面もありそうだ。3月決算企業の第3四半期累計(4~12月)の決算発表にあたり、通期業績見通しの修正が増えそうだ。米FRBによる金融政策正常化の前倒し観測を背景にグロース株が売られる場面もありそうだ。ただコロナ禍により生じたグロース株への過熱感はある程度解消しつつあると思われる。
米国株市場はFOMC控え調整を予想するが、通過後は徐々に戻りを試す展開か。1/25~26のFOMCは3月の利上げを示唆するものに変更される可能性があり、株式市場はそれを織り込みに行くと考える。ただその後は徐々に企業業績に関心が移ると予想。企業業績自体は比較的好調であると予想されることから、警戒感から売り込まれるという状況は想定しにくく、徐々に戻りを試す展開となりそうだ。
中国株市場は、本土市場は金融緩和の中、景気持ち直しが期待され堅調に推移することが見込まれる。一方、香港市場は米国株市場の動向によっては若干ボラティリティが高まる可能性がある。中国の10~12月GDP成長率は前年同期比+4.0%と前年比効果の剥落もあり、7~9月実績(同+4.9%)から減速したものの、市場予想は大幅に上回った。北京五輪やオミクロン株の感染状況を考慮すると、景気の持ち直しは2月半ば以降と考える。
(1/19記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】個別選別物色の流れが強まると考える
1/24~1/28の日本株式市場は、外部環境を意識しながら決算発表を織り込む展開を想定。基本的には個別選別物色の流れが強まると考えるが、米FOMCの内容や米グロース株の値動きに影響される場面もありそうだ。もっとも、日本株はバリュエーション面で割安と思われ、押し目は買いと考える。
米国に続き、日本でも本格的な決算発表シーズン入りすることで市場参加者の関心は企業業績に向かおう。3月決算企業で言えば、第3四半期累計(4~12月)の決算発表となることから、通期業績見通しの修正が増えそうだ。また、投資家の目線は今期から来期へとシフトして行くと思われる。
米FRBが金融政策の正常化を前倒しするのではとの警戒感等を背景に、グロース株が売られやすい地合いとなっている。損切りや決算またぎを嫌った売りが出てくる可能性もありそうだ。高バリュエーションの期待先行銘柄の戻りは時間がかかると思われるが、ファンダメンタルズが良好なグロース株は逆に割安感が増しているとみる。
TOPIXグロース指数をTOPIXバリュー指数で除して算出した値は年初から大幅に下落し、足もと2020年3月頃の水準にある。TOPIXグロース指数/TOPIXバリュー指数のチャートからは、コロナ禍のグロース株選好の動きで生じた過熱感は一定程度解消されたように見える。そろそろ買いの目で見る必要があると考える。
(1/19記 投資調査部 大塚)