【世界市場の見通し】香港市場は確りの展開も、日米はもみ合いか
1/17~1/21の世界市場は日米がもみ合いの中、香港市場が確りの展開か。
日本株市場は外部環境を睨みながらの展開か。米FRBが金融引締めのタカ派に傾いており、米国の金利動向やハイテク株の動向に左右されることで振らされる場面もありそうだ。金利上昇の影響から、グロース株が調整しバリュー株が選好されやすい状況と考える。ただDX対応という現実的な需要増を背景とし株価が上昇したものもあると考えられ、冷静に評価したい。
米国株市場はFRBが急速に引締めを実施するとの見方が台頭するも、パウエルFRB議長の議会証言の内容も過度にタカ派な内容にはならず、長期債入札の様な米国債にヘッジ売りの出やすいイベントも通過していることから小康状態になると予想。ただ3月から利上げを開始する場合、1/25~26のFOMCで地ならししてくる可能性があり、週後半には再度金利が上昇余地を試す可能性があるため警戒が必要か。
中国株市場は、本土がもみ合い、香港はしっかりの展開か。中国では一部の不動産企業の債務不履行問題がくすぶるも、資産売却等で返済資金獲得は徐々に進んでいる模様。1/17の10~12月の実質GDP成長率は市場では低成長が予想され、本格的な持ち直しは北京冬季五輪後になろう。一方、香港市場は割安感等から買われ、1/12までの年初来騰落率は主要市場では最高となった。底入れの可能性も。
(1/13朝記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】米金融政策をにらみながら、もみ合いの展開か
1/17~1/21の日本株式市場は、外部環境をにらみながらもみ合いの展開を想定。米FRBが金融政策の正常化を前倒しするとの観測や、新型コロナのオミクロン株流行といった懸念材料を織り込む流れが継続しよう。一時的に、米長期金利の動向や米ハイテク株の値動きに影響される場面がありそうだ。
米FRBによる早期利上げに対する警戒感が強まっているもよう。日本でもハイテク関連株など成長期待を背景に買い進まれたと思われるグロース株を中心に、調整含みの展開となっている。目先的にはバリュー株が選好されやすい環境が継続しそうだ。もっとも、ハイテク関連株などが上昇した理由は単なる期待や緩和マネーの流入だけではなく、新型コロナがデジタル社会への対応を加速させたという現実的な需要増に伴ったものと思われる。マザーズ銘柄だから、グロース株だからと、ひとくくりに判断することなく、業績等に基づいた冷静な評価と投資判断が必要になろう。
1月下旬から2月半ばにかけて、3月決算企業の第3四半期累計(4~12月)決算を中心に決算が発表される。決算発表の前半戦のピークは1/31(月)の296社(1/12時点、全市場、全決算期、QUICK集計)で、後半戦のピークは2/10(木)の634社(同)。昨年9月末の期限をもって緊急事態宣言とまん延防止等重点措置は解除されたものの、供給制限や原燃料高等から厳しい事業環境だったと思われるが、どのような着地になるかに注目したい。
(1/12記 投資調査部 大塚)