【世界市場の見通し】世界市場はまちまちの展開か
9/13~9/17の世界市場は、まちまちの展開を見込む。
日本株は、利益確定売りや戻り待ちの売りをこなしながら落ち着き処を探る展開を想定する。菅首相の退陣表明をきっかけに日本株買いの流れが強まった印象。急反発の反動はあろうが、上昇基調は維持されていると思われ、押し目は買いで臨みたい。
米国株は底堅い展開を想定。軟調な雇用統計や自動車販売の減少等から景気への懸念が広がる可能性がある。年内テーパリングの方向性に変更はないと予想するが、8月のCPIの上昇が軟調だった場合、9月のFOMCで引締めに向けた強めのメッセージが出る可能性は低下するだろう。また9/14には、アップルの製品発表会を予定。iPhone13の発表が予想される。5G端末への入替は初期段階と想定される。若干の値上げやバッテリーの大型化、デザイン、カメラの変更が噂される。
中国株は、上昇局面継続を想定するが、8月の小売売上高には警戒が必要か。鉱工業生産は貿易収支の輸出が25.6%増と好調だったことから、前月並みの数値が予想される。一方、8月の中国非製造業PMIが47.5に留まったことから、小売売上高も減速が想定される。利食い売りに押される場面もありそうだ。
(9/9記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】急反発の反動はあろうが、上昇基調は維持されよう
9/13~9/17の日本株式市場は、利益確定売りや戻り待ちの売りをこなしながら落ち着き処を探る展開を想定する。
菅首相の退陣表明をきっかけに日本株買いの流れが強まった印象。次期政権の各種対策により、新型コロナによってもたらされた日本経済の停滞感や社会を取り巻く閉塞感のようなものが払拭されるとの期待感の高まりが、株式市場を押し上げているもよう。8/20にザラ場で一時27,000円を割り込んだ日経平均だが、9/3には29,000円台を回復。その後も上昇し9/8には終値で30,000円の大台を付けた。日経平均の予想PER(QUICK予想、9/8時点)は13.95倍であり、バリュエーションを懸念する必要はなさそう。一方、東証株価指数(TOPIX)は年初来高値を更新し、1990年8月以来、約31年ぶりの高値水準にある。
加えて新型コロナの影響はあるものの、足もとの企業業績は堅調と言えそうだ。主要企業の業績予想の変化を示すQUICKコンセンサスDIは、金融を含む全産業(8月末時点)で29ptと前月から11pt改善(製造業、非製造業ともに改善)。製造業DIは前月から16pt改善し48ptとなり、2017年2月以来、4年半ぶりの水準に。急反発の反動はあろうが、上昇基調は維持されていると思われ、押し目は買いで臨みたい。
(9/9記 投資調査部 大塚)