【世界市場の見通し】米国は比較的確りも、日中は神経質な展開か
8/2~8/6の世界市場は、米国が比較的確りするものの、日中は神経質な展開か。香港株の底入れに期待したい。
日本株は、もみ合いの展開を想定する。決算発表が本格化し佳境を迎えることで、基本的には個別物色の動きが強まりそう。夏休みで市場参加者の減少も予想される中、仕掛け的な先物売買に注意する必要があろう。押し目は好業績が予想される銘柄の買いで臨みたい。
米国株は比較的確りとした展開か。アルファベットやマイクロソフト等の決算が予想より好調な内容となった。S&P500でみても、21年2Qの業績見通しが徐々に引き上げられてきている。英国の状況を踏まえれば、デルタ株への懸念の影響は限定的か。好調な米国経済、企業業績が相場を下支えすると考えられ、大きく相場が崩れることは想定していない。
中国株は神経質な展開を想定。海外投資家の影響を受けやすい香港市場は、教育企業やIT企業への政府規制強化が意識され、上値が重くなりそうだ。ARKなど一部機関投資家がウェイトを落としていると言われており、本格的に戻りを試すには時間がかかりそう。一方、本土株は中国の投資家が政府による政策変更にある程度耐性があることから、8月にも底打ちが意識される可能性も。
(7/29記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】仕掛け的な先物売買予想されるが、押し目は買いで臨みたい
8/2~8/6の日本株式市場は、もみ合いの展開を想定する。決算発表が本格化し佳境を迎えることで、投資家の関心は決算に向かいやすく、基本的には個別物色の動きが強まりそう。
東京オリンピックは7/23に開幕し、現在のところ大きな混乱もなく競技が進行している印象。オリンピックに対する不透明感の後退は好材料か。その一方で、新型コロナの感染者が増加しており、折にふれて相場の重しとなりそうだ。
時期的には「夏休み」や「お盆休み」が意識されやすいタイミング。一時的に市場参加者の減少も見込まれる中、短期筋による仕掛け的な先物売買も予想される。注意する必要があろう。もっとも、株式市場は潤沢な流動性の供給と財政政策により支えられていると思われ、下値は限定的だろう。引き続き、押し目は好業績が予想される銘柄の買いで臨みたい。
3月決算企業を中心に、4~6月期の決算発表は佳境に。
2020年の4~6月期は新型コロナの影響を受け大幅な減益となったこと、そして今回はワクチン接種による世界経済の改善を受け、前年同期比では大幅な増益になりやすい点に留意したい。よって、2019年の4~6月期との比較や、中間や通期予想に対する進捗率などとの比較が必要か。通常この時期、3月決算企業において通期業績予想の上昇修正は少数であるのが普通と思われるが、期初予想がコロナ禍にあって慎重なものになったと思われ、存外早めの上方修正も。
(7/29記 投資調査部 大塚)