【世界市場の見通し】米中が底堅い動きの中、日本株は方向感模索か
6/28~7/2の世界市場は、米中が底堅い動きの中、日本株は方向感を探る展開を想定。
米国株は底堅い展開か。インフラ投資計画合意が相場を下支えしよう。ただ、7/7にFOMC議事要旨の公表が予定されており、投資家は動きづらい状況も想定される。6月は失業給付の追加加算が一部州で打ち切られる予定。労働市場への影響にも注目したい。
日本株は、落ち着きどころを探る展開を想定。日経平均の予想PER(QUICK予想)は足もと14倍前後まで低下、割安感もあろう。111円近辺で推移しているドル円相場も輸出企業の支援材料になりそうだ。米NASDAQが6/24に高値を更新したことも強気材料に。
中国株は安定推移を想定。共産党結党100周年を控え、中国政府が株式市場の安定を望んでいると考えられることや、中国政府が銅やアルミ、亜鉛などの国家備蓄を放出したことで、中国国内の商品市況に落ち着きがみられる。インフレ対策が一定の成果を上げる可能性があると考える。
(6/25朝記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】自社の株価を「割安」とする見方が強まっている
6/28~7/2の日本株式市場は、落ち着きどころを探る展開を想定する。
米利上げ前倒し観測を受けて日本株も一時急落する場面があったが、米金融政策の変更観測は米景気回復の結果と見ることが出来そうで、仮に事前の想定より速まるとしても、過度な懸念は必要ないだろう。
日経平均の予想PER(QUICK予想)は足もと14倍台前後まで低下、割安感もあろう。111円近辺で推移しているドル円相場も輸出企業の支援材料になりそうだ。また、米NASDAQ指数が6/24に最高値を更新したことも日本株にとって強気材料と思われる。世界経済は回復傾向を示し企業業績も改善過程にあると思われる中、押し目は買いと考える。
QUICKが6/15に発表した6月の自社株判断DI(「安い」-「高い」・%pt、全産業)は55となり、前月の52から3%pt上昇。自社の株価を「割安」とする見方が強まった。企業の業績回復への自信の表れとみる。
日銀は7/1に2021年6月調査の短観を発表する予定。企業のマインドが前回3月調査からどの程度改善したかを確認したい。先行きの予想にも注目が集まろう。
(6/25朝記 投資調査部 大塚)