【世界市場の見通し】米中がもみ合いの中、日本株が確りか
6/21~6/25の世界市場は、米中がもみ合いの中、日本株が比較的確りの展開か。
米国株は金融引締め懸念が上値抑制も、経済活動再開が相場下支えか。パウエル議長は資産買入の出口戦略の議論を開始したことを明らかにした。米国ではNYやカリフォルニアなどの規模の大きな州で経済活動再開が本格化し、好調な経済が株式市場を下支えしよう。
日本株は、上値余地を探る展開を想定する。米連邦公開市場委員会(FOMC)を大きな波乱なく通過したこと、経済活動正常化期待などを背景に投資家心理は好転すると考える。ワクチン接種の進展に伴う経済正常化を評価する流れとなろう。
中国株はもみ合いの展開か。5月の経済指標は市場予想を下回ったが、見かけほど悪くなかった模様。ただ、PPIが前年比9%上昇し、市場金利に上昇圧力がかかっている。景気は回復傾向を維持しているとみられるが、金利上昇懸念が株価の上値を抑える可能性も。
(6/17記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】経済活動正常化を評価する流れが株式市場を押し上げよう
6/21~6/25の日本株式市場は、上値余地を探る展開を想定する。米連邦公開市場委員会(FOMC)を大きな波乱なく通過したこと、経済活動正常化期待などを背景に投資家心理は好転すると考える。
日経平均は5月末以降、29,000円の大台を挟んで上下200円程度の狭いレンジでの推移となっていたが、米NASDAQ指数が約1カ月半ぶりに最高値を更新したことなどを受けてレンジを上方に一時ブレイクする場面があった。今後、多少の振れは予想されるも、堅調な米株式を支えに下値を徐々に切り上げる動きとなろう。
政府は6/17、東京と大阪の緊急事態宣言を6/20の期限通りに解除し、まん延防止等重点措置に移行する方針を決定。国内経済が再び動き出すとの期待が高まることになろう。またオリンピックに関しては、G7サミットで新型コロナに打ち勝つ世界の団結の象徴として、安全・安心な形で東京オリンピック・パラリンピックを開催することが改めて支持された。これも好材料と言えよう。
来週は緊急事態宣言の解除とオリンピック開催期待の高まりを背景に経済活動正常化を評価する流れが、株式市場を押し上げる場面があるのではと考える。
(6/17記 投資調査部 大塚)