【世界市場の見通し】イベント多く方向感の出にくい展開か
![主要株価指数の推移](/domestic/report/images/img_210611_forecast_01.png)
6/14~6/18の世界市場は、好調な経済が相場を下支えるも、重要な経済イベントが多く方向感の出にくい展開か。
米国株は高値圏でのもみ合いか。FOMCを控えインフレ懸念が高まる可能性もある。資産買入縮小やインフレに関するパウエルFRB議長の発言に注目。インフレは一過性との見方を維持すると見る。
足もと日経平均は29,000円の大台を挟んでの推移となり、方向感の出にくい状況。もっとも、東証マザーズ指数は約1カ月ぶりの水準まで値を戻すなど堅調な値動きに。東証REIT指数は年初来高値を更新するなどコロナ後を織り込む展開か。弱気は不要と思われる。
中国株はインフレ懸念の後退等を背景に底堅い展開か。CO2排出削減を目指す政府の鉄鋼生産抑制策等の影響もあり、PPIが前年比9%上昇。ただ、政府は政策を修正したとみられ、インフレ懸念は収束に向かおう。端午節の国内旅行の回復等も予想され、中国経済の回復を印象付けそうだ。
(6/10記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】次の上昇局面に備えるための買い場と捉えたい
![定時株主総会集中率(%)(3月期決算会社)](/domestic/report/images/img_210611_forecast_02.png)
6/14~6/18の日本株式市場は、日米の重要イベントを控え、膠着感の強い展開を想定する。6/15~16に米連邦公開市場委員会(FOMC)、6/17~18には日銀金融政策決定会合の開催が予定されており、その結果を見極めたいとして様子見気分が強まる場面がありそうだ。
もっとも、コロナ後を見据えた景気敏感株上昇への期待や、社会の構造変化による需要増で堅調な業績が予想される半導体関連などのハイテク・グロース株に対する前向きな見方に変化はない。保ち合い場面は、次の上昇局面に備えるための買い場と捉えたい。TOPIXは既に5月の急落前の水準を回復する場面があった。
6月は3月決算企業の定時株主総会シーズン。東証の集計によれば、開催日のピークは6/29で628社の予定(3/31時点で東証に上場している3月決算企業が対象)。定時株主総会は同じ日に集中しやすいとの印象だが、今年の集中率は27.3%まで低下しており、1990年代のような集中率ではなくなっている。
(6/10記 投資調査部 大塚)