【世界市場の見通し】確りの展開を想定する
5/31-6/4の世界市場は、インフレ懸念が燻るものの、比較的確りの展開を想定する。
米国株はインフレ懸念が燻るものの、好調な企業業績を背景に戻りを試す展開か。S&P500構成銘柄の目標株価を集計したS&P500指数は約4665pt(5/25時点)となり、年初から大きく上昇。企業業績から見て上値余地はまだあるものと考えられる。
日経平均は2月以降のレンジ相場の下限であった28,300~28,400円や節目の28,500円を再度サポートとして意識する展開か。29,000円にかけては売買も多く、戻り待ちの売りが出やすい状況だが、値幅は既に出ていると思われ、日柄をもって解すことになろう。
中国株は堅調な展開か。中国政府は急騰する商品市況に対して、不合理な価格形成に対する監視強化等の個別対応を取っており、一旦ピークアウトか。商品市況が落ち着けば金利上昇懸念も後退すると見られ、中国株には追い風となろう。
(5/27記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】地合いは改善方向にあると思われる
5/31-6/4の日本株式市場は、確りの展開を想定する。相場全体が落ち着きを見せ始めたと思われることから、改めて企業業績を評価し、投資テーマを探ることになりそうだ。トヨタ(7203)が上場来高値を更新するなど、株式市場の地合いは改善方向にあると思われる。
これまで調整含みであったハイテク・グロース株を見直す動きが出始めたもよう。成長ストーリーを持った半導体関連などの動向に注目か。経済正常化期待に基づく景気敏感株を選好する流れは継続すると思われ、逆張りスタンスで臨みたい。均整のとれた指数上昇を想定する。
6/2からIPOが再開し、6月は新規上場ラッシュとなる見込み。東証マザーズ市場を中心に23社が新規上場(REITを除く、5/27時点)する予定。
財務省は5/20、4月の貿易統計速報を発表。輸出額は7兆1811億円と前年同月から38.0%増に。自動車や半導体製造装置等の輸出が増加した。世界の景気敏感株としての日本株の評価が高まる場面があろう。
(5/27記 投資調査部 大塚)