【世界市場の見通し】日米がもみ合いの中、中国株が確りか
![主要株価指数の推移](/domestic/report/images/img_210521_forecast_01.png)
5/24-5/28の世界市場は、日米の株式市場はもみ合いの展開だが、中国株は確りの展開か。
米国株はインフレ懸念が燻っており上値が抑えられそうだ。ただ、バリュー株が引き続き堅調に推移しており、市場全体が大きく調整する可能性は低いと考える。またSaaS系のクラウド企業の決算が予定。コロナ禍の収束に伴い選別が進むと考えられ、注目があつまろう。
このところの日経平均は強弱感が定まらない中、上昇と下落を繰り返す展開。一日単位で見ても値幅が出やすいという点には留意が必要か。もっとも、業績が回復基調にある中での調整は買いの好機と言えそうで、日本株の魅力が高まったと考える。
中国株は堅調な展開か。物価上昇に対して、中国政府は価格が上昇している分野に個別対応を取る事が想定され、金融引締めには動かないと考える。経済も好調で、中国の4月調査失業率が5.1%まで低下し19年のコロナ前の水準となった。
(5/20記 投資調査部 藤本)
![日経平均VIの推移(日足)](/domestic/report/images/img_210521_forecast_02.png)
5/24-5/28の日本株式市場は、今期業績予想をもとに個別選別物色の展開を想定する。
決算発表が一巡したことで国内には手掛かりとなる材料に乏しく、米株式市場の動向等の外部環境に左右される場面もありそうだ。日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は足もと20pt台で推移しており、先物主導で指数が乱高下する可能性にも留意したい。もっとも、企業業績が回復基調にある中での下落は買い場と思われ、強気で臨むべきと考える。日経平均の予想PER(QUICK予想)は14倍前後まで低下。一時の割高感は解消され、ファンダメンタルズからは割安さも感じられる状況か。日本株の魅力が高まったと考える。
東京と大阪に開設された新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場の予約が5/17から始まり、5/24から接種が実施される見込み。海外と比較したワクチン接種の遅れが相場の重しになっていると見られているだけに、投資家心理改善に寄与するものとなろう。流れを変えるきっかけになると考える。
(5/20記 投資調査部 大塚)