【世界市場の見通し】日米は確りの展開も、中国は神経質な値動きか
4/12-4/16の世界市場は、日米は確りも、中国は神経質な値動きが想定される。
IMF発表の世界経済見通しでは2021年の米国のGDP成長率見通しはワクチンの普及や財政出動を背景に6.4%まで上方修正された。FRB、OECDの成長率予想は共に6.5%となっており、高い成長率を見込む。好調な経済環境を背景に米国企業の業績回復も期待される。
日本では4/6に総務省が2月の家計調査を発表した。二人以上の世帯の実質消費支出は、季節調整値で前月比2.4%増とプラス転換した。緊急事態宣言下ではあったが、改善方向に。小売りの決算発表に注目したい。
中国株は金融引締めへの警戒感から神経質な展開か。ただ政府は流動性にゆとりを持つ方針を示しており、人民銀行の金融機関への窓口指導等の措置は金融市場の健全性を保つ手段で金融引締めではないと見る。また4/16発表予定の1QのGDPも前年比効果で18.6%増が見込まれ相場を下支えか。
(4/8記 投資調査部 藤本)
【日本株投資戦略】日経平均は30,000円の大台を意識する場面も
4/12-4/16の日本株式市場は、利益確定売りをこなしながら上値余地を探る展開を想定する。新型コロナ感染拡大に対する懸念は残るが、決算への期待や堅調な海外株式市場の動向、外為市場での円安・ドル高基調が日本株を下支えしよう。日経平均は30,000円の大台を意識する場面もありそうだ。昨年末以降、バリュー株が相場をけん引したとの印象だが、今後は業績に基づいた選別が行われると考える。
来週は2・8月期決算企業等の決算発表が佳境を迎える。QUICKの集計(4/8時点、全市場・全決算期)によればピークは4/14で119社が発表する予定。21/2期の実績や22/2期予想の内容を精査したい。同じ業種であっても業態による跛行色や、通期予想を未定とする銘柄も予想されることから、その動向に注意が必要か。決算で言えば、業績回復期待が強い製造業を中心に、3月決算企業への先回り買いが入る時期にもなりそうだ。先行指標として4/9に発表予定の安川電(6506)の本決算に注目か。
(4/8記 投資調査部 大塚)